当団体は貧困層をただ単に、支援するボランティア団体ではありません。子供の家Hero’s House(ヒーローズハウス)では、勉強したいが、家庭環境や学費などが理由で勉強できない子供たちを中心に教育支援をしています。その子供たちが将来、貧困問題を解決する一員になるように教育しています。

フィリピンの義務教育にはたくさんの問題があります。その一番大きな問題が教育制度です。2012年までフィリピンはアジアで唯一義務教育が10年しかない国でした。【K-12制】(詳細は⇒コチラ)を導入することで、ただいま教育改革が行われている真っ最中です。しかし、フィリピンの教育分野は基礎教育の期間に関する問題以外に『教室不足・教師不足・教科書不足』という問題が起こっています。(2011年時点において、全国で教室が約13万室、教師は約10万人、教科書は955万冊不足しているというデータがある)学校によっては教室不足に対処するため、下記の状態になっている学校があります。
●1つの教室を2つに分けて利用
●午前組と午後組とに分けて授業を実施
●体育館で授業
これでは人として生きていくために大切な義務教育をまともに受けることが出来ません。

ここで、義務教育がなぜ重要なのか?その必要性を考えたいと思います。

義務教育の教科は必要なのか?

義務教育で教えられる教科は、全て「人として生きていくために必要な知識」である。しかし
「こんなことを学んでなんの役に立つのか?」
これは誰もが一度は思ったことがあるのではないだろうか。
それではなぜ5教科が「人として生きていくために必要な知識」なのかを説明する。


例えば、人生で「未知の問題に遭遇」したとき、どうするだろうか?
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主要5教科ー1.国語

まず「何が問題なのか」を調べるだろう。そのためには、少しでも多くの情報があれば、より正しい判断が出来る。沢山情報を集め、考え易いように言葉に直し、同じような事柄・違う事柄を分類し整理する。
他人の教えてくれた情報を解釈する力を養う=国語」である。

主要5教科ー2.社会科

沢山の情報を、種類ごとに分類しまとめる必要がある。
情報の整理=社会科」である。

主要5教科ー3.理科

過去に類似した問題があれば、その解決法を真似すればよい。しかし全く新しい問題ではどうだろう。全く新しい事柄に対して、似たようなことで試行錯誤するしかない。いきなり本番は危険すぎる。
試行錯誤=理科」である。
つまり理科の学習は、生活に関係なく誰も知らない事柄の方が考える力を養うためにはよい。それを、「こんなことをして何のためになるのか?」と考えるのは根本的に間違っているのだ。
【具体例】
白い粉がビンに入っているとしよう。いきなりなめて「しょっぱいから塩だ」と言う。これはかなり危険である。青酸カリもとてもしょっぱい。もし青酸カリであれば死んでいるのである。つまりいきなりなめる行為は科学的ではない。

主要5教科ー4.数学

試行錯誤するまでもなく、理解できることがある。例えば138,000Vの電流が危険であることは分かる。「なぜわかるのか?」。もちろん「当たり前」と思うだろう。試行錯誤せずとも、「10Vや20Vで触れるとビリビリするのに、その万倍となるとどうなるのか」は誰でも予想できるはずだ。このように試行錯誤をしなくても「論理的に考えれば当然」と思える場合がある。
論理的に考える力=数学」である。
【具体例】
1+1=2、2×5=10、10V×13,800=138,000V の計算が出来ることはとても大切なことである。

算数と数学の違いは?

■算数
算数は「正しく計算をする」ことに重点が置かれている。まず「足し算」から始まり、「引き算」「掛け算」「割り算」へと難しくなるが、割り算は引き算・足し算・掛け算の総合的なものである。ある程度簡単なものは暗記さえしてしまえば良いものもある。
■数学
数学は「そこの解に至るまでのプロセス」に重点が置かれている。そこの解に至るまでのプロセスが正しければ、計算が間違っていても 減点になるのみで、0(ゼロ)点になることはない。その代わり、考える力が求められるので、算数のような暗記は通用しない。

10Vや20Vでビリビリすることを体験して初めて、138,000Vの電流が危険であるとわかる。最初に1+1=2であることを覚えて納得したところから掛け算・割り算を学習し始める。数学ではこれを「自明の理」と言って、1+1=2である事は、誰も問題にしない。それは「実際に経験できる事柄」だからだ。実際に計ったり数えたり、体験してみることの出来る数学的な基礎知識が「算数」である。この体験できる「算数」の知識の元に論理的に推理して、見ることも触ることも出来ないものを考える力。これが「数学」である。「数学」は判らない物・知らない物を知る「魔法の力」では無く、「見えない物を考えようとする力」と考えるととても素敵なものである。
★算数 → 日常生活に必要な能力を磨くための学問
★数学 → 物事を論理的に考え未知の問題を解決する能力を磨く学問

主要5教科ー5.外国語

「異文化理解の道具=外国語」である。
他の4つの科目で日常の大半の問題は解決できる。しかし異文化の外国人には理解できないことが沢山ある。外国語を学んだお蔭で、今現在、外国からの文化が日本にもたらされているのだ。
異文化理解の道具=外国語」である。

まとめ

以上より、なぜ5教科が「人として生きていくために必要な知識」なのかが分かります。どの教科も子供たちの将来を左右する大切なものです。今回導入された基礎教育の改革制度【K-12】が、一日でも早く上手く機能することを切に願っています。