フィリピンでよく見る食べ物にカラマンシーというものがあります。日本にはない柑橘ですが、フィリピン人にとっては食卓の必需品です。

カラマンシーは、すだちやシークワーサーに似た風味で、果汁はしっかりとした酸味を感じます。シークワーサーと同様に、お酒に入れたり、ジュースにして飲んだりと果汁自体を飲むことも多いです。カラマンシーは、マンダリンオレンジとキンカンを交雑して作られているため、果実の皮は果汁よりは甘いです。ただし、甘みをしっかりと感じるほどではなく、それほど酸っぱくなく、苦くないといった感じです。

食べ物としての使い方

基本的には果実を使うのではなく、果汁を絞って料理に使うことがおおいです。食卓にはカラマンシーの果汁に酢と醤油を混ぜ、中に唐辛子を浮かべたソースがよく並んでいます。このソースは肉料理にも魚料理にも合うため、重宝されています。酢とカラマンシーの酸味であっさりと食べられるようになります。レストランなどでは料理が出てくる前に、それぞれが出てきて、一人一人がソースを自作し、それを料理に使うことが多いです。

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カラマンシーを絞り、醤油と酢を注ぎ入れます。

フィリピン料理の一つであるパンシットにもカラマンシーは欠かせません。パンシットとは、日本の焼きそばのようなものです。フィリピンで最もメジャーなインスタントヌードルであるLucky Me!の中にもカラマンシー味のパンシットがあります。カラマンシーが加わることで、あっさりとした味になっています。フィリピンのインスタントラーメンに関しては、インスタント麺を徹底比較!! 人気TOP3を公開!!も併せてごらんください。

スーパー

食器用洗剤も!?

日本でもおなじみの「Joy」には、カラマンシーのにおいの食器用洗剤があります。スーパーでは、レモンのにおいなどと並べて置かれていることが多いですが、ほとんどのスーパーでは、レモンのにおいよりもカラマンシーのにおいのほうが人気があります。HERO’S HOUSEに備え付けてあるものも、カラマンシーの香りのものなので、子どもたちは日々、カラマンシーのにおいの中で自分の使った食器を洗っています。

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郷土の味

カラマンシーはこのようにいたるところに使われています。小説「失われた時を求めて」(マルセル・プルースト)で、主人公がマドレーヌを食べたときに記憶を呼び起こすように、家庭の味・郷土の味といったものは必ずあります。その一つが、このカラマンシーだと思います。フィリピン人の意識の中にはしっかりとカラマンシーの味が刻み込まれているように思います。