第16回はHERO’S HOUSE2のアルマについて紹介します。

アルマは2004年生まれの12歳です。彼ははアビリアーニャハイスクールに通う高校1年生です。最愛の父親の死を乗り越え、新学期から新たな地で頑張っています!

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家族に家を建てる!

アルマの夢は、コンピューター技師になることです。以前は海洋士になって世界中を旅して、家族に家を建てることが夢でした。日本ではあまりメジャーな仕事ではありませんが、フィリピンでは遠洋漁業の船員になってお金を貯めて、家族に家を建てることがひとつのサクセスストーリーとして有名な話です。アルマもそんなサクセスストーリーに憧れ、海洋士を夢見ていました。
アルマの家は非常に狭く、トイレや水場は近所の人々と共同です。そんなアルマにとって、家族が安心して暮らせる家を建てることが長男としての大きな目標でした。

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突然に父の死

今年の4月、アルマの最愛の父が亡くなりました。実はアルマと父親の間には非常に深い確執がありました。というのも、アルマの父は数年前から刑務所に入っていたのです。罪を犯した父親を許せない気持ちと、幼いころから一緒に過ごした大好きな父親の思い出の間で、アルマは日々葛藤していました。時には「家族は、お母さんと妹3人です」と父親の存在を隠す時期もありました。
今年になって刑務所に入っている父親の体調が悪化しました。フィリピンの刑務所は日本の刑務所のように医療制度が整っていません。体調を崩した受刑者は、家族が十分すぎる医療費支払うか、とても時間のかかる手続きを踏んで特別に刑務所から出して病院に連れて行くほかありません。DAREDEMO HEROでも正式な手段で父親に医療を受けられるようサポートはしましたが、残念ながら病気の進行が早く、充分な医療を受けることができないまま亡くなってしまいました。

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家族と過ごす時間が一番大事

家族の死を体験し、アルマは何よりも家族と過ごす時間が一番大切だということに気づきました。海洋士は短期間でお金を貯めることができますが、危険を伴う仕事も多く、途中で命を落とすこともあります。更に1年2年家に帰れないこともあります。アルマは海洋士という職業に疑問を持ち始めていました。
そんな時、アルマの里親様の職業でもあるコンピューター技師という仕事を知りました。貧困は金銭的なものだけではなく情報や知識も少なくしてしまいます。DAREDEMO KIDSの将来の夢は始め「医者・教師・看護婦」が大半を占めていました。なぜなら、尊敬できる仕事で知っているのがこの3つしかないからです。
そんな子供たちのとって、日本からのご訪問者様や里親さんが教えてくれる職業は常に新鮮で、刺激的なものです。アルマにとっても、里親さんの職業であるコンピュータ技師はこれまで知らなかった新しい職業でした。アルマはこの職に就き、父親を亡くした母親のそばで、母親と妹を守りながら、立派な家を建てることを心に誓いました。

新しい場所での生活

現在アルマは、母親の親せきの家に家族と一緒に住んでいます。これまで住んでいたHERO’S HOUSE2の近くの家には、家賃の問題でこれ以上は住み続けられないという母親の決断でした。そのため、6月から通う高校も、HERO’S HOUSE2の他のメンバーとは違う学校です。
しかし、週末の特別授業にはジプニーを乗り継いで毎週HERO’S HOUSE2に通っています。新しい場所に移っても、同じ志を持った大好きな仲間と会える時間をとても楽しみにしているようです。これからもDAREDEMO HEROではアルマの夢の実現のために、彼を支援し続けていきます。

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