フィリピン人は、非常に数学が苦手です。DAREDEMO HEROのスタッフも子供たちも、例にもれず数学が苦手です。なんとか苦手な数学を克服すべく、○○を使った作戦を進めています!!
世界も認める「フィリピン人数学苦手説」
これまでにもこちらのブログで、フィリピン人が数学が苦手であることは伝えてきました。これは、私感ではなく統計でも証明されています。国際数学・理科教育動向調査(TIMSS)では46カ国中下から3位、国際教育到達度評価学会(IEA)では加盟国の中で最下位という記録を打ち出してしまいました・・・。
実際に当団体のスタッフと買い物に行って際にも、「10ペソのお菓子15個でいくら?」などの単純な質問に対しても、そそくさと携帯電話を取り出し、電卓で計算をする始末です。
原因追及
なぜここまで数学が苦手なのか、その原因が分かれば子供たちの数学力が向上するのではないかと、常日頃考えています。一般的な原因としては、フィリピンの教育システムがあげられます。
こちらに関しては、以前のブログをご覧ください。▶●●教室で算数力アップ!?
しかし、なかには数学が得意なフィリピン人もいます。数学が得意なフィリピン人や日本人と、一般的なフィリピン人では何が違うのかを調べてみました。結果として、数字をどうとらえているかに違いを見つけました。
単純な引き算をする際に、そのように考えているかをフィリピン人に聞いてみた結果、数学が苦手な人は右のような考え方を理解できず、左の方法で考えているようでした。このような考え方では、数字が大きくなれば分からなくなってしまって当然です。
はやりそろばんが効果的
10のかたまり、5のかたまりを基本に考えるためには、はやりそろばんが非常に効果的です。頭の中にそろばんがあれば、2桁3桁の計算も電卓なしでもすぐにできます。前回に引き続き、日本から田熊様にご訪問いただき、そろばんの復習をしました。少しずつでもそろばんに触れ、数のとらえ方を習得していくことが、苦手な数学を克服することにつながります。
暗算マスター
フィリピンには、暗算のプロがいます。それは高学歴なビジネスマンでも大学の教授でもありません。街中を走るジプニーのドライバーです。彼らのすごいところは、下記の全ての業務を同時に行っているところです。
・マニュアルカーの運転
・降車ポイントの設定
・集金
・未払いがいないかのチェック
ジプニードライバーは写真のように指の間にお札をはさみ、次々に支払われる乗車賃を計算しながらお金を受け取りお釣りを渡します。同時に道端に立っている乗客を見つけては安全な停車場所を探し、降りたい人がいればまた安全な場所に停車します。さらにすごいのが、20人以上いる乗客が無賃乗車をしていないかをしっかりとバックミラーでチェックもしているところです。
この状況でも、例えば1人7ペソの運賃を3人分支払うために100ペソ札を渡すと、しっかりと79ペソが戻ってきます。
いくら苦手な数学でも、生活に必要で繰り返し使っていくことによってマスターになれることを、ジプニードライバーが証明してくれています。子供たちも日々のトレーニングで暗算マスターを目指してほしいと思います。