当団体では山岳貧困地区の保育所を継続的に支援しています。先日の夏のスタディーツアーでは、その保育所の一室がボランティアさんたちの手で、生まれ変わりました!

山岳貧困地区とは・・・

フィリピン都市部の貧困地区では大規模火災がしばしば起こります。原因は様々ですが、火災後に同じ地区に住めなくなった場合には、政府から移転先が指定されます。その移転先に山岳地帯が選ばれることが多く、山岳地帯には貧困地区が点在しています。HERO’S HOUSE1からほど近い山岳地帯にも貧困地区が点在しており、当団体の奨学生であるエセリンもそんな山岳貧困地区のひとつに居住しています。
その地区の中に50人ほどが通う小さな保育所があります。今回、子どもたちのプレイルームを拡張したいという依頼を受けて、ボランティアさんたちが壁を塗装しました。


午前の部と午後の部があり、午後の部の様子です。

最初は困難続き

ペンキを使って塗装することは、現代日本ではなかなかない経験です。まず、どうやってペンキの缶を開けるのかという問題が立ちはだかりました。日本であれば、丁寧に開けやすく工夫されたペンキ缶もフィリピンではそうはいきません。あらゆる手段を投じても、一向に開く気配がありません。ペンキ缶と格闘すること約15分・・・小さな熊手とハサミをつかってなんとかこじ開けることに成功しました!
こちらで生活をしていると、このように「日本製品のクオリティーの高さ」を実感することが多々あります。


ペンキ缶を前に思案中です。

ペンキ缶があいたら、あとはせっせと全面を塗っていきます。ローラーを使ってもなかなか手ごわい広い壁を力を合わせて塗っていきます。色味を合わせる難しさ、ムラを出さないために二度塗り、三度塗り・・・やればやるほど奥が深いのがこの作業です。全員で約4時間かけて塗り終えました。


ペンキの扱い方についてスタッフからレクチャーを受けています。

サクラサク

綺麗に緑色に塗られた壁に、ボランティアさんの手により桜の木が描かれました。桜の花はボランティアさんの手形で、温かみのあるアートが完成しました。桜以外にも、様々な模様が描かれ、コンクリート打ちっぱなしの殺風景だった教室が、かわいらしいプレイルームに変身しました。

 
どういう構図にしようかな・・・

続いていく支援

先日ボランティアさん第2弾が、同じ保育園を訪問し、入口付近のペンキ塗りをしてくれました。ボランティアさんの手によって、少しずつ明るく楽し気な保育園に生まれ変わっています。

この保育所は、一見立派に見えますが、国からの予算も少なくいつも閉鎖の危機にさらされています。保育所の利用料は1ヵ月20ペソ(50円程度)ですが、その利用料が払えない家庭もたくさんあります。そんな中、先生の配慮により無料で通っている子どもたちもいます。
この保育所では、遊びだけでなく英語や数学も教えています。貧困層では家庭で英語を話すことがないため、基礎教育に必要な英語力を家庭でつけることができず、小学校に入って授業についていけなくなってしまうこともあります。

今後も、山岳貧困地区の子供たちの「教育を受けるための環境づくり」をお手伝いしていきたいと思います。