10月16日・17日と2日間にわたって、フィリピンではジプニーのストライキが行われました。

ストライキの理由は?

このストライキは今年2月と10月にもそれぞれ行われています。その理由は、政府が排ガス規制のために2018年1月以降、15年以上走行しているジプニーの走行禁止を決定したためです。現在、走行しているジプニーはほとんどが、15年以上使用されているものです。そのため、ほとんどのジプニーが買い替えを余儀なくされるのです。


セブで行われたストライキの様子(SunStarより引用)

どのように変わるのか?

現在のジプニーのエンジンは中古の軽トラックのエンジンなどを転用している場合が多いです。まず、エンジンは現在のものよりも排気ガスの少ないガソリン駆動のものか、電気駆動のものでなければ、走行することはできなくなります。さらにフィリピン運輸省は2020年までに全てのジプニーに自動料金徴収システム、監視カメラ、GPS、スピードリミッター、Wi-Fiなどを義務付ける予定です。


現在のこれらのジプニーのほとんどが走行禁止になるといわれています。

問題も・・・

このような近代化計画は一見、素晴らしいもののように思います。しかし、問題点もあります。今回のジプニーの運行基準の改訂で運輸省は様々なものを義務付けますが、ジプニーを一台買うことは非常にハードルが高いことです。新型ジプニーは、1台160万ペソ(約350万円)にものぼるものもあるとされています。


横から乗るタイプも登場し、環境にも配慮されているものになります。(Entrepreneurより引用)

ジプニーは都市部では一般的に、ジプニーの運営会社から各ドライバーがレンタルして、運行していることが多いです。そして、そのジプニードライバーは貧困層であることも少なくありません。今回の変更により、まず零細のジプニーの運営会社は経営が立ち行かなくなる可能性があります。ドライバーたちは今までジプニーをレンタルしていた会社がなくなり、ジプニーをレンタルできなくなるかもしれません。そして貴重な収入源を失い、さらなる貧困に陥ってしまいます。運営会社の社員とジプニーのドライバーなどたくさんの人に、今回の変更は影響を与えるといわれています。

さらに、今回の変更によりジプニーの運賃自体も上がる可能性があります。初乗り7ペソの庶民の足が変わってしまうかもしれません。近代化計画により、良くも悪くもフィリピンにとっては大きな変化となりそうです。

ちなみに2日間の街は・・・

この2日間はすべての公立学校と公的機関が臨時休校・臨時休業になりました。ちなみに、休校の情報は2回に分けて発表され、15日昼ごろに16日の休校が、16日の深夜に17日の休校が決まったため、私たちは事実確認に大忙しでした。なお、子どもたちは、まもなく始まるセカンドセメスターの期末試験に備えました。

また、学校が休校になったために、普段はしばしば渋滞しているセブ市内の道路がガラガラに空いていました。普段なら1時間以上かかる距離が、20分で到着できるなどのうれしい誤算がたくさんありました。


いつもであれば車でいっぱいの道が十分に車間距離がとれるほど空いています。

この2日間ジプニーが全く走っていなかったかというとそうではありません。普段より本数は少ないものの、セブ市内ではジプニーが走っていました。2日目にはセブの属するビサヤ地区はストライキを中止したこともあり、学校などが休校だった以外には大きな混乱は起きませんでした。

今回のストライキは、近代化計画に今後どのような影響を及ぼすのでしょうか。