昨日、HERO’S HOUSE2で支援するハナの父親亡くなりました。母親のいないハナにとっては大切な、かけがえのない家族でした。

父親への複雑な感情

ハナの父親は、決して「いい父親」ではありませんでした。重度のアルコール依存症で仕事もできず、それが原因でハナのお母さんもハナを置いて家を出て行ってしまいました。家にいてもお酒を飲んでいるか寝ているかの父親を憎む気持ちもありました。しかし、はやり唯一の父親でありハナは父親からの愛を欲していました。4月の卒業式に、普段学校行事に顔を出すことがない父親が出席した時のハナの嬉しそうな顔からも、その複雑な感情を感じることができました。

無知からの偏見

ハナの父親は、肝炎でなくなりました。肝炎は母子感染や、注射の使いまわし、輸血や血液・体液を介してしか感染しません。しかし、フィリピンでは肝炎は空気感染するかのごとく、恐れられています。そのため、ハナの父親の葬儀はとても寂しいものでした。
まず、信仰心の強いフィリピン人にとって、教会で葬儀をあげることはとても重要な意味を持っています。しかし、肝炎で亡くなったハナの父親は、教会の中で最後のミサを受けることができませんでした。教会の裏に停めた霊柩車の前でほんの数分のミサが行われたのみです。

さらに霊柩車の運転手が感染を恐れ、なかなか運転をしてくれず、家族や参列者は長時間炎天下のなか、運転手を待たなくてはいけませんでした。最終的にバランガイ(村役場)役員にDAREDEMO HEROのスタッフがお願いをして、やっと運転手が来てくれました。

お金がなければ埋葬もできない

通常は、亡くなってから数日は自宅や教会で遺体を保管し、最後のお別れをします。しかし、今回は感染の恐れがあるということで、亡くなった翌日にお墓に埋葬するように指導がありました。しかし、お墓に埋葬するにもお金がなければ何も進めることができません。

いつも奨学生の家族が亡くなると、同じ問題が起こります。しかし、通常であれば埋葬まで数日あるため、親せきや友人、近所の人たちからの寄付で何とか賄うことができます。しかし、今回は昨日の夕方亡くなって、今日埋葬というとても急なスケジュールでした。このままでは埋葬もできず、お花もろうそくもない、とても寂しいお通夜になってしまいます。
父親を亡くして悲しみの底にいるハナをこれ以上悲しませたくないという思いから、今回は埋葬費、お花やろうそくの準備、参列者へのスナックを急遽当団体で支援することになりました。

通常であれば、最後のお別れに棺の中の顔を見ることができますが、肝炎で亡くなったハナの父親の遺体は、厳重に布でまかれており、棺を開けることさえ許されませんでした。

今後のハナの生活

現在、高齢のお婆さんが、ハナの親代わりを務めています。ハナにはお姉さんがいますが、実はちょうど数週間前に別の家の親せきを頼って、家を出たばかりでした。高齢のお婆さんでは2人の面倒を見ることができないからです。そんな中で父親が死去し、状況はさらに悪化しています。

ハナは将来、シェフになって自分のように食べ物を満足に食べることのできない子どもたちに、栄養のあるおいしいご飯を作りたいという素敵な夢を持っています。

その夢を叶えられるよう、DAREDEMO HEROではできる限りの支援を続けていきます!