教育省から授業開始日が発表されました。今回はその内容と次に出てくる課題をお伝えします。

気になる「授業開始日」は?

5月4日に教育省が「公立の小学校、高校、シニアハイスクールの授業を8月24日から再開する」と発表しました。現在、フィリピン全土の学校は休校措置が取られており、一部の学校だけがオンラインクラスを行っています。
また、教育省は6月の初めから、学校の先生は8月からの授業の準備に取り掛かると発表しています。現時点で、オンライン授業で進めるのか、通学で授業を進めるかは決まっていません。対応もこれから決めていくと発表されました。

いつから授業が再開するか分からず、不安を抱えている学生は今回の発表を受け、一安心しています。しかし、これは「一時的な決定」であり、今後の新型コロナウィルス感染症が及ぼす影響次第で変更になる可能性はあります。
もし、オンライン授業を行うとなった場合、ネット環境が整っていない家では授業を受けることができません。特に貧困層の人々はネット環境どころか携帯電話やパソコンを持っていない家庭がほとんどです。そのため、授業を受けたくても受けることができない人たちが出てきます。

そして、富裕層などのネット環境が整っている人々だけが授業を受けることができ、貧富の差はより大きく広がってしまいます。
ネット環境が整っていない家庭に対して、フィリピン政府はどのような対応をするのか、今後の教育省の発表が注目されています。

入学試験は?

また、今回発表されたのは「授業開始日」だけです。セブ市では3月16日の突然の休校措置により、実施されていない定期試験については何の発表もありません。特に私立の学校は、各学校に決定権が委ねられており、いくつかの私立学校は未だに授業開始日を伝えていません。

そして問題になっているのが「入学試験」です。現段階で「入学試験」については何も発表されていません。当団体でも今年から大学に入学予定の奨学生、シニアハイスクールに入学予定の奨学生がいます。
彼らの将来に対する不安は未だ抱えたままになってしまいました。

 
学校がなくても勉学に励んでいる子どもたちです。

今学校はどうなっている?

現在セブ市内で仮設されている、新型コロナウィルス感染症に感染した人々を隔離するための施設のほどんとが、公立学校の校舎や体育館に設置されています。
セブ島の感染者は日に日に増加し、病院の収容人数を大幅に超えています。さらに感染者の多くが無症状のため、病院での治療ではなく隔離措置が必要となっています。
今、セブ島で最も多い感染者がいるバランガイMambalingの2つの隔離施設は、ともに公立学校内に設置されています。

限られた予算と期間で設置されている隔離施設は、決して快適な環境ではありません。隔離施設で生活をする彼らの体調の悪化、精神的なストレスの増大が懸念されています。

また、授業開始までに感染者が長期間滞在した校舎を、どのように安全な場所に戻すかが、大きな課題になっています。ひとつの学校を完全に安全な場所に戻すには、相当な費用と労力が必要になります。

課題は未だ増え続けています。今後も教育省から何かしらの発表があり次第、お伝えします。