新型コロナウイルス感染症の影響で、現在様々な娯楽が禁止されています。そして、貧困層は収入を得ることができず、厳しい生活を強いられています。そんな中、今セブで密かに流行しているものは、、、!?
お金がなければ、家にあるものを売る!
3月のロックダウンスタートから、職と収入を失い、未だに復職ができてい貧困層がたくさんいます。それでも家族のために、どうにか収入を得なければなりません。
こんな時に、フィリピン人のたくましさを見ることができます。
少し前まで、セブでは「barter」という、いわゆる物々交換サイトが大流行していました。例えば、使わなくなった携帯電話と、お米を交換する。いらなくなった家具と、洋服を交換するなどです。
そのサイトでもたびたび登場し、人気商品となったのが、意外にも植物です!
ロックダウン前は、学校の花壇もこのように彩られていました。
需要と供給
セブには、南国ならではの多種多様な植物があります。さらにその多くが、非常に強く、挿し木や株分けが簡単にできます。
そこで、貧困層は家の周辺に自生していたり、近所の家にある植物をきれいに手入れをしてネットや家の前で販売を始めました。すると、趣味やスポーツ、外食ができない富裕層が購入するようになりました。
フィリピンの富裕層の家のほとんどに、大きな庭があり、お手伝いさんや庭師によりきれいに手入れされています。外出ができないこの時期、富裕層の人々も自宅の庭をより美しくしたいと考えたのでしょう。
セブの高級住宅地のお屋敷には、このように大きな庭とプールがあります。
すぐに飽和する市場
フィリピン人は「何かが売れる!」と聞きつけると、すぐに「スモールビジネス(小さな商売)」を始める傾向があります。少し前は、フェースシールドを売る人々が多くいました。
そして、今は植物です。街中には「Plants for sell(植物を販売しています)」という文字がよく目につくようになりました。さらに、ショッピングモールでも、特設ブースでたくさんの植物を販売しています。
道端で植物を販売する人々。この通りでは、たくさんの人々が植物を販売しています。
しかし、さすがにここまでたくさんの人々が植物を売っていると、需要と供給のバランスも崩れてしまいます。
植物が売れないなら次は!?
最近植物に次いで、よく見かけるのが鉢です。中には鉢を行商している人もいます。
そして、極めつけはセメントで作る手作り鉢です。
これは、古着などの布と、セメント、ペンキがあれば簡単に作れる鉢です。貧困層の中には、このような鉢を製作し、販売している人がたくさんいます。
フィリピン人のたくましさ
このような状況の中で、仕事がないこと、収入がないことを嘆いていても、家族の空腹を満たすことはできません。そこでフィリピン人は、「とにかく何かできること」に飛びつき、すぐに実行に移します。
もちろん、全てがうまくいくわけではなく、むしろ失敗することのほうが多いのではないかと思います。しかし、それでもなお挑戦し続けるフィリピン人の姿から、たくましさや生きる力など、学ぶことがたくさんあります。