屋根の修理のために、仮移転中のHERO’S HOUSE1ですが、移転後大問題が勃発しました!
フィリピンあるある!?話が二転三転
そもそも、HERO’S HOUSE1の改修は、
「シロアリによりダメージを受けた屋根を直したい」
という、大家さんからの依頼でした。
確かに、雨漏りもあり、屋根の一部が落ちてきてしまっていたため、必要な修理だと思い、快諾しました。このときは、まさかこの先に大きな事件が起こるとは思ってもいませんでした、、、
剥がれてしまった屋根の一部
当初は、事務所内の荷物は、運び出す必要ななく、カバーをかければ大丈夫で、全体の工事も2か月程度で終わるという話でした。
ちょうど、日本からのボランティアさんも、インターン生もいないこの時期に、修理を行い、ボランティアさんが戻ってくるときには、より快適なHERO’S HOUSE1に生まれ変われると、信じていました。
しかし、屋根を開けて調査してみたところ、状況は思ったよりも悪く、屋根をすべてはがして鉄筋で作り直す必要があるという話に代わりました。その為、事務所内のものは全て出さなければならなくなりました。
子どもたちや保護者の助けを得て、どうにか全てのものを運び出しました
聞いてないよ!まさかの2階建て構想
全ての荷物を運び出し、ほっと一息ついたもつかの間、突然大家さんからの爆弾発言がありました。
「建物を全部壊して、2階建てにする」
まさに寝耳に水でしたが、私たちが混乱しているうちに、次々と資材が運ばれてきました。もちろん、2階建てになれば、家賃は大幅に上がり、私たちの予算ではここに住み続けることもできなくなってしまうかもしれません。
さらに、フィリピンの工事は日本とは比べ物にならないくらい時間がかかります。2階建ての家を作るのに、ゆうに1年はかかることもあります。
いつの間やら運び込まれた資材
大事に育て上げたお庭とのお別れ
HERO’S HOUSE1には、子どもたちが長年、手入れをしてきた美しいお庭があります。もともとゴミが山積みになっていた場所をキレイに掃除し、土を入れ、植物を植えて、毎日手入れをしてきました。
しかし、土地全体の嵩上げを行うこととなり、この庭も全てつぶされてしまうことになりました。
大切な芝生の上に、嵩上げ用の資材が積まれてしまいました
急いで、まだ埋まっていない植物たちを救出し、他の土地に植え替えを行いました。しかし、既に埋められてしまったものや、植え替えに向かない植物は、残念ながら枯れてしまいました。
救出した植物たち
またまた大移動!?
事務所内にあった大量の資料や、事務用品、ゲストルームの2段ベット。教室にあったたくさんの本や支援物資、パソコン等は、全て指示されたキッチンスペースに運び込んでいました。
しかし、またしても話は変わり、キッチンも嵩上げを行うため、全てを出すように指示されました。と言っても、この大量の荷物を保管する場所はありません。
この問題は、現在も進行中です、、、
悲しみは続き、、、
引越しで大変な思いをしたのは、植物だけではありません。HERO’S HOUSE1には、たくさんの保護猫たちが住んでいました。しかし、このゴタゴタの中、本当に悲しいことに5匹の猫が感染症により、亡くなってしまいました。
子どもたちからも愛され、穏やかな生活を送っていた猫たちの冥福を祈るしかありません。
絶望の中の希望
多くのものを失った悲しみと、HERO’S HOUSE1に戻れないかもしれないという不安を抱えたまま時間が過ぎました。そして、先日少しだけ明るいニュースが飛び込んできました。
大家さんより、2階建てを作るためには、書類が色々必要で大変だから、2階は作らない。と連絡がありました。
土地をすべて嵩上げし、2階建てを作れば、工事には1年以上かかります。さらに、家賃は今までの倍近くになることは確実です。しかし、第一歩として2階建て構想が中止され、元のHERO’S HOUSE1に戻れる希望が出てきました。
今回、たくさんのものを失いましたが、それでもDAREDEMO HERO本来の活動は、無事に続けることができています。どんなことがあっても、健康な身体と希望を持ち続ければ、乗り越えられるはずです!
そして、子どもたちは今まで以上に団結し、私たちスタッフのことを支えてくれています。
2020年は、本当に大変なことがたくさんありましたが、同時にたくさんの愛に触れ、感謝感謝の毎日でした。
どんな状況でも、フィリピン人マインドに習い、笑顔を忘れず、今年一年も笑顔満点で締めくくりたいと思っています。
子どもたちの愛するHERO’S HOUSE1