新年度が始まり、DAREDEMO HEROでは新たな事業をスタートさせました！
貧困層の現状
2024年フィリピンの国内総生産（GDP）成長率は6.16％と非常に高く、急激な成長を遂げています。その一方、貧困層の生活は悪化の一歩をたどっています。物価の高騰が進み、お米や卵の値段が数年で1.5倍となっていますが、高等教育を受けておらず、英語が話せない最貧困層の収入は数年前から変わらず、今後上がる見込みすらありません。
DAREDEMO HEROでは、貧困層が自らの力で貧困から脱却できるように、自立支援に力を入れています。これまでの数々のセミナーやトレーニングを通じて、貧困層の意識が向上し、よりよい生活への希望を持ち始めています。しかし、現実的に現金収入を得る手段を提供できないことに、団体としての限界を日々感じていました。
技術を活かしたボランティア
これまでにDAREDEMO HEROには様々な技術を持った方々が、ボランティアとして参加してくださっています。なかでも、美容師さんが定期的に現地に赴き、フリーカットや子どもたちのヘアアレンジなどを実施してくれています。
これらの活動を、より継続的に現地の人たちの「生きる力」につなげる方法がないか考えた結果、ヘアカットの技術を住民に伝える事業を開始させていただくこととなりました！
職業訓練スタート！
2024年4月より関西NGO協議会様の助成を頂き、DONNA Cebu Montebello Japanese Hair Eyelash Nail Salon様のご協力の元、事業をスタートさせていただきました。
今回トレーニングを受けることができるのは、過去2年間DAREDEMO HEROが開催してきたフィナンシャルリテラシー講習、及びライフスキルトレーニングの卒業生です。スキルだけ身につけてもスキルの活かし方や、お金の計算が出来なければ生活の向上に繋がりません。そのうえで美容に関心があり、手先の器用な30名の生徒を選出します。
彼らの現在の収入は1日平均500円程度です。道端で食べ物を売る、お墓でお花やキャンドルを売る、ゴミの中から売れるものを探す、農業など収入源は様々ですが、ほとんどが雇用されておらず、自らの力でその日生きるための収入を得なければなりません。
現在、街中のヘアカットは200円程度です。家の軒先で1日1人でもカットが出来れば、その日食べるお米を買うことができます。彼らが、少しでも副収入を得る手段を身につければ、その子どもたちが学校に行けるようになり、子どもたちの未来の選択肢も増えていきます。
ボランティア講師＆不要になったハサミやバリカン募集中！
当事業を進めるにあたり、当面は現地美容師が生徒の指導に当たります。しかし、生徒だけでなく現地講師のスキルアップと経験のためにも、日本の美容師さんのボランティアを募集しています。
また、スキルだけ身につけても道具がなければ収入を得ることができません。現在ボランティアさんと同時に、不要になった道具のご寄付も広く呼び掛けています。スキルと道具を手に入れることで、生徒たちは少しの副収入を得れるようになります。
最貧困地区に生まれた子どもたちに選択肢を！
DAREDEMO HEROが職業訓練を始めたのには、保護者にスキルを提供する以外に、もうひとつの想いが込められています。現在DAREDEMO HEROはセブの最貧困地区3か所でラーニングセンターを運営しています。ラーニングセンターでは団体の財政的な理由もあり、基礎教育までの支援しかできていません。ラーニングセンターを卒業後、彼らの多くは高校を卒業することができないはずです。
先にも述べたように、現在のセブでは英語が話せない、高校も卒業していない子どもたちが雇用されることは非常に難しく、結果、親と同じように墓地やゴミ山で暮らし続けるしか生きる道はありません。そんな彼らに、何とか高校卒業までの支援ができないか、現在模索中です。例え高校卒業までの支援が実現できたとしても、彼らを奨学生と同様に大学まで支援することは現実的に考えて非常に難しいです。その場合、彼らが自活できるようになるには、手に職を付けてあげることだと考えています。
今後、美容分野でもネイルやまつ毛エクステンション、その他にもマッサージや調理、できればIT分野の技術を子どもたちに提供していきたいと思っていますが、実績のない私たちは、それに必要な資金を集めることができません。今回、小規模ながら実績を作っていくことで、今後より多くの保護者や子どもたちに未来の選択肢を提供していきたいと思っています！
皆様のご協力よろしくお願いします！
お問い合わせは下記までよろしくお願いします。
E-mail: info@daredemohero.com （担当：内山）