今回はホーリーウィーク中のパレードの様子をお伝えします!
ホーリーウィークについては、Holy week(聖週間)とは…?もあわせてごらんください。
ホーリーウィークの始まりを告げるパレード
まず、水曜日の夜にパレードが行われました。これは、ホーリーウィークの始まりを告げるパレードのようです。イエス=キリストをはじめとするキリスト教の神々の像を立てた装飾された車が、町を練り歩きます。また、人々もろうそくをもってそれに付き従います。行列のところどころには司祭さんや修道女の方が歩いており、お祈りの言葉を唱えています。また、楽器を持って教会音楽を演奏している人々もいるため、非常ににぎやかなパレードです。
同じ場面のものですが、地域によって少しずつデザインが異なります。
日本で仏像や神様の像の写真を撮ることはあまり好ましくないことだと考える人もいますが、フィリピンではみんながこの神々の車と一緒に写真を撮ります。写真を撮るために、近隣の私立高校の運動場に山車を並べる時間があるほどです。自撮り棒などを使って写真を撮っている人もいました。
イエス=キリストの死を告げるパレード
金曜日の夜には、キリストの死を告げるパレードが行われます。この場合も山車のようなものが出ますが、始まりを告げるパレードで使ったものと同じものもあれば、キリストが処刑され、死に至るまでを描写したものなどの新しい山車も出てきます。このパレードは、キリストの葬列を模したものであるため、始まりを告げるパレードよりは静かです。それでも談笑しながらパレードに参加している人もおり、重苦しい雰囲気はほとんどありませんでした。
キリストの死から復活までの間は、喪に服すため、町が一気に静かになります。HERO’S HOUSE1の前では現在、移動遊園地の建設と仮オープンが行われています。そのため、普段であれば毎晩夕方から日付が変わるころまで大音量で音楽が流れています。ホーリーウィーク中はどうなるだろうと思っていると、水曜日はパレード後に讃美歌などの教会音楽をしばらく流した後は、いつも通りのポップスを大音量で深夜まで流していました。しかし、さすがに金曜日の晩は音楽も流さず静かでした。ちなみに、土曜日の晩にはまだキリストは復活していませんが、通常通りポップスが大音量で流れていました。どうやら絶対に守らなければならないことではないようです。
自由なパレード
日本でパレードや行進と聞くと、整列して、一糸乱れぬ動きをしている人々を見ることのように思いますが、フィリピンのパレードはむしろその逆です。フィリピンの人々がきれいな列を作るのは、スーパーの会計待ちの時だけなのかもしれません。飛び入りでパレードに参加している人も多いため、山車の後に続いている人数もバラバラです。やはり、キリストが十字架にかけられる場面のものや、棺に入ったキリストを模したものは人気が高いようで、たくさんの人が後に続いています。一方で、数十人しか後に続く人がいないものもあります。
また、服装も普段と変わらず多くの人がTシャツに短パンといういで立ちです。またパレードを日中にやる地区もある中、タランバン地区では暑いためか、暗くなってからパレードが行われていました。パレードの様子を眺めていると、非常に生活に根差したパレードのように思いました。同時に、無理せず、できることをできる限りやるというようなフィリピン人の考え方が垣間見えるようでした。