セブの一大イベントと言えばシヌログです。観光客にはグランドパレードが有名ですが、実は前日にローカルなパレードが行われます。いったいどんなパレードなのでしょうか?
シヌログ・グランドパレードについてはこちらをご覧ください。
ローカルパレード Fluvial Paradeとは?
そのローカルパレードは「Fluvial Parade」と呼ばれ、マゼランがセブにサントニーニョを持ってきた際の出来事を再現しようというものです。今回はフィリピン人スタッフとその親戚が乗る船に同乗させてもらいました。
サントニーニョを称えるシヌログの一環ということで、各家庭から各々のサントニーニョが持ち寄られます。また、サントニーニョ教会が収蔵しているサントニーニョも1隻の船に乗せられます。それらのたくさんのサントニーニョを載せて、船はいよいよ海へと漕ぎ出していきます!
朝6時に港を出港!
船は夜明けごろに、セブ市の南西の地区にあたるパシル地区にある港から出港しました。また、船はフィリピンでアイランドホッピングの際などによく使われるバンカーボートと呼ばれるものです。この船は両側に竹を渡しており、やじろべえのような構造になっていることから、揺れが少ないです。今回のパレードで最も多く使われていた船はバンカーボートですが、それ以外の客船型の船も見ることができました。
船の中では・・・
船の中では、様々な種類の太鼓や鐘を5人ほどの男性が常時演奏していました。息の合った演奏で、いつのまにか体が動き出してしまいます。また、さすがダンスが大好きな国民性です。小さい子からお年寄りまでそれぞれがリズムに乗っており、一体感のある空間でした。
また、フィリピンではイベントの際に、おそろいのTシャツを作ることが一般的で、このパレードももちろん例外ではありません。それぞれの船にテーマカラーと、独自のデザインがあり、非常にカラフルな景色が広がっていました。
さらに、朝ごはんも船の上でみんなで食べました。テーブルにはフライドチキンやビーフンなど、フィリピンでのお祝い料理がずらりと並んでいました。一緒にご飯を食べることで、さらに連帯感が深まったように感じました!
帰港してから・・・
帰港しても、まだまだこのイベントは続きます!船に積んであった楽器を軽トラの荷台に乗せ換えて演奏しながら、港のあるパシル地区を、船ごとにチームになってパレードするのです!
さらには、沿道でパレードを見ている人たちが容赦なく水を浴びせかけて来ます!ずぶ濡れになりながら、みんなで約1時間半、楽しく踊り抜けます。そして、踊り切ったチームからそれぞれの自宅へと帰ります。
人々の温かみ
グランドパレードは、大勢の踊り子が華やかな衣装を着けて踊るため、見た目にも美しく、素晴らしいものです。このFluvial Paradeには、また違ったパレードの姿があり、温かみが感じられます。同じ船に乗った人たちは、初めて会った私たちにも、家族のように接してくれました。さらにパレードの際に水を掛けてくる人々も、掛けられる側もそれぞれが心からそれを楽しんでいるようでした。今回のパレードはフィリピンの人々の温かさを再発見させてくれるものでした。