日本の大学生のボランティアさんたちが貧困地区で「資源ごみ拾い大会&お買い物体験」を行いました。ボランティアさんたちにはセブの子どもたちに「伝えたいこと」がありました。
DAREDEMO HEROオリジナルプラン
当団体のスタディーツアーでは「オリジナルプラン」を実施していただく日程が設けられています。通常のスタディーツアーのように、準備されたアクティビティーに参加するのではなく、自分たちで見て聞いて感じたことから、本当に必要とされている支援を行うことがこの「オリジナルプラン」の目的です。
ボランティアさんの想い
ボランティアさんは事前に活動場所を訪れ、この貧困地区の実情を見た上で、自分たちがここに住む子どもたちに何ができるかを話し合いました。そして、自分たちが伝えたいことを子どもに楽しく理解してもらうために、考えに考え、今回の企画を創り上げました。
子どもたちに伝えたかったことことは2つあります。
1つは普段ポイ捨てしてしまっているペットボトルやビン、カンなどはリサイクルによって再利用できるということです。このゴミ拾い大会を通じて、子どもたちが少しでもポイ捨てをやめ、暮らす場所が安全になってほしいという思いがありました。
2つ目は、「頑張れば選択肢が増える」ということです。今回、5チームのうち、優勝した1チームだけに、他のチームより多くバーチャルマネーを配りました。ここには、一生懸命取り組めば、報われるというメッセージがありました。そして、それだけではなく、頑張ったからこそ、他の人よりも買い物の選択肢が多いということもボランティアさんが子どもたちに伝えたかったことです。
自分が頑張って得た報酬で、自分で好きな物を買える、買い物の選択肢が増えるということを子どもたちに伝え、頑張ること、働くことの意義を分かって欲しかったのです。
企画の内容
今回、ボランティアさんたちは資源ゴミ拾い大会とお買い物体験を企画しました。まず、資源ゴミがどのようにリサイクルされるのかを子どもたちに教えました。というのも、セブの街には至る所にゴミが落ちています。ゴミの種類はペットボトルやビン、カン、お菓子の袋、布切れなど様々です。子どもたちが生活しているすぐ近くゴミが散乱していて、時には悪臭を放ったり、ハエがたかっていたりします。
また、子どもたちにがいつも遊んでいる場所にビンやカンが日常的に落ちています。子どもたちの中には素足で歩いている子が多く、決して安全とは言えません。今回は、資源ゴミであるペットボトル・ビン・カンに絞ってゴミ拾い大会を行いました。
子どもたちを5チームに分けて、20分間で多くごみを集められたチームが優勝です。1位のチームはなんと102キロものゴミを集めました!!5チームが集めたゴミの合計は337キロに及びました。資源となるゴミがこれほど多く捨てられているということにボランティアさんたちはとても驚いていました。
1位のチームにはお買い物体験で使えるバーチャルマネーが300yen、それ以外のチームの子どもたちには200yenが配られました。そして、そのお金を使って子どもたちはお菓子や文房具、洋服、おもちゃなどから自分で好きな物を選んで買うことができました!
集めたゴミの行方
この企画を行った貧困地区には、ペットボトル・ビン・カンなどの資源ゴミを売ることで生計を立てている人たちがいます。子どもたちとボランティアさんが集めた計337キロの資源ゴミは、きちんと分別を行った後、その人たちに均等に分配しました。
最後に・・・
子どもたちにお買い物終了後にインタビューしてみると、一番頑張ったチームが一番多くお買い物できたということをしっかり理解してくれていていました!!
頑張ったお金で好きな物を買えた子どもたちは、とても誇らしげで嬉しそうでした。この企画を通じて、子どもたちは「頑張れば選択肢が増える」ということをしっかりと学んでくれました。ボランティアの皆様、本当にありがとうございました!!