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ラプラプ ゴミ山にあるラーニングセンター

ラプラプ ゴミ山にあるラーニングセンター
公開日: 更新日:

DAREDEMO HEROでは、最貧困層の子どもたちに学びの機会を提供するために、ラーニングセンターを運営しています。今回はその一つである、ラプラプラーニングセンターについてご紹介します!

ラプラプ ゴミ山について

ラプラプ市のゴミ山は、国際空港があり、セブの中でも高級リゾートホテルが立ち並ぶマクタン島にあります。ほとんどの観光客は、空港から直接リゾートエリアに移動するため、その間にゴミ山や最貧困地区が存在することを知る由がありません。

しかし、そういったリゾートホテルから出た大量のゴミが運び込まれ、そのゴミを拾って生活している人々が存在することは紛れもない事実です。

ゴミ山に住む人々、働く人々

ラプラプのゴミ山は、セブにある他のゴミ山に比べても、様々な面で最貧困地区といえます。セブ市やマンダウエ市のように大きな都市ではないため、高額で販売できるゴミや、まだ食べられる残飯などが少なく、イナヤワンのように養豚などのサイドビジネスも難しい環境です。そのため、この地で育った人々の多くが基礎教育を修了しておらず、識字率も他の貧困地区に比べて低い印象があります。

幸い水源が多く、各所に井戸があるため生活用水には困りませんが、衛生に対する意識が低く、非常に不衛生な環境で人々は暮らしています。

ゴミ山の子どもたち

この地域に住む子どもたちも、他の貧困地区の子どもたち同様、家族のために働いています。特によく見かける光景は、小学生くらいの子どもが赤ちゃんを抱っこして世話をしている姿です。親がゴミ山で仕事をしている間、妹弟の世話をするのは子どもたちの仕事です。

さらに、この地域で大きな問題になっているのが、10代の妊娠です。フィリピンでは宗教上の理由で、中絶が禁止されています。学校に行けず教育を受けいていない若者が、無計画に妊娠をしてしまい、中絶という選択肢がないまま出産します。母体が未成熟なうえに栄養バランスも悪く、知識もないため、残念なことに出産時や乳幼児期に命を落としてしまう赤ちゃんもいます。2020年のフィリピンの乳児死亡率は18.42ですが、この地区では明らかにこの数字を上回っています。

※乳児死亡率・・・出生1000人当たりの乳児死亡。男女を合わせたもの。誕生と1歳ちょうどの間に死亡する確率。これは、1000人当たりの死亡として表されています。日本は1.9です。

2022年 ラーニングセンター開設

ゴミ山で暮らす子どもたちに、コロナ禍でも学びの機会を提供し、将来の可能性を広めるために、DAREDEMO HEROは2022年にラプラプゴミ山に、ラーニングセンターを開設しました。当初予定していた教室が、2021年12月に起きたスーパー台風で全壊してしまい、急遽別の場所を探してのオープンとなりました。

台風で壊れてしまった予定地
仮のラーニングセンター

この台風では、ラーニングセンターだけでなく、この地域に住む人々にも甚大な被害をもたらしました。

子どもたちが学び続けていくために必要なこと

子どもたちが学び続けていくためには、様々な仕掛けが必要です。DAREDEMO HEROラーニングセンターの特徴をご紹介します。

教員資格を持った専任スタッフ

ラーニングセンターには、フィリピンの教員資格を持った専任のスタッフがいます。ラプラプ担当である、ジョイは、なんと車でも2時間以上離れた場所からラーニングセンターに通っています。それほど貧困層の子どもたちの教育に対する熱意を持っているジョイは、時に厳しく、時に優しく、子どもたちと素晴らしい関係を築いています。

毎日のスナック・軽食

ラーニングセンターで勉強した子どもたちには、必ずスナックや軽食の提供をしています。食べ物を子どもたちの動機づけに使うことには、賛否があると思います。しかし、これがなければ、親の中にはラーニングセンターで勉強するよりも、ゴミ山でゴミを漁ることを子どもたちに強要してしまいます。ラーニングセンターに行けば、勉強もできてスナックも食べられるということがとても重要なのです。

無遅刻無欠席者へのお米の配布

日々のスナックも重要ですが、子どもたちが働こうとする一番の動機は「家族を助けるため」です。自分だけがスナックを食べることができれば、それでいいとは子どもたちは考えていません。そんな家族思いの子どもたちのために行っているのが、無遅刻無欠席の子どもたちに対するお米の支給です。

これにより、がんばって勉強をすれば、家族のために貴重なお米を持ち帰ることができます。家族のために何かできることが、子どもたちにとっては大きな喜びであり、誇りでもあるのです。

学習に必要な物資の支援

最貧困家庭では、日々の食事が何よりも大切なため、子どもたちが勉強するために必要な文房具などを購入する余裕はありません。この地区では、洋服もサンダルも買うお金がない家庭が多く、裸足や裸で生活する子どもたちもいます。そのため、DAREDEMO HEROでは子どもたちが学び続けるために必要な物資を定期的に支援しています。対面授業が再開するにあたり、全員に対して制服・通学靴・通学鞄の支給も行いました。

皆様へのお願い

上記の支援を子どもたちに続けるためには、皆様からの継続的なご支援が必要です。ドリームサポーターでは、毎月1,000円から、ラーニングセンターの子どもたちをご支援いただくことができます。継続支援ですので、ご支援者様が増えることで、子どもたちが安心して学校に通い続けることができるようになります。

また、現在のラプラプラーニングセンターは、屋根はあるものの壁がなく、雨が降ると床が水浸しになってしまいます。より良い環境で子どもたちが学べるように、将来的には移転を計画しています。

1,000円(1日約33円)のご寄付で何ができるのか?

  • ラーニングセンターに通う子ども1人に一か月軽食を提供できます。
  • ラーニングセンターに通う子どもたちが、学校に通うための文房具一式を購入できます。
  • 最貧困地区で30名に対して炊出しができます。
  • 10キロ(約2週間分)のお米を貧困層に届けることができます。
  • 最貧困地区の子どもたちの歯科治療(抜歯一本)が可能です。

子どもたちが、夢と希望をもって学び続けられるように、そして子どもたちの選択肢が少しでも増え、可能性が広まるように、皆様のご支援、よろしくお願いいたします。

DAREDEMO HE ROの活動をご支援ください!

月1000円でラーニングセンターに通う子ども一人の1か月分の軽食を提供や、30人の子どもたちに炊出しができます。