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2024年春の宿泊型スタディーツアー

2024年春の宿泊型スタディーツアー
公開日: 更新日:

2月28日から3月6日までの8日間、計7名が参加する宿泊型スタディーツアーを開催しました!

想いをカタチにするスタディーツアー

今回のスタディーツアーは、「想いをカタチに」をテーマに企画しました。支援地域訪問で、見つけた課題に対して自分が何を出来るのかアクションプランを考え、実施まで行いました。

ツアー前半では、支援地域の訪問やスタッフへのインタビューを行い、セブの現状を知ってもらいました。そこから、グループごとのワークショップや再度支援地域への訪問を行い、自分たちに何が出来るかを考え、アクションプランの作成を行いました。そして、ツアー後半には実際に自主アクションを行い、最後にツアーを通して学んだことやこれからの目標についての最終プレゼンテーションを行いました。

一週間という限られた期間ですが、アクションプランの実施まで行うことで、貧困問題と真剣に向き合い、非常に濃い時間となりました!

事前Zoom交流会

まず、参加者が初めて顔合わせを行ったのは、渡航前のZoom交流会です。この会は、参加者の渡航前の不安を取り除くことを目的に行いました。参加者の自己紹介やスタディーツアーの意気込みなどを共有し、参加者同士の中を深めました。

また、フィリピンへの渡航やツアー内容に関しての質問の受け答えの時間も取り、一週間後に迫ったツアーへの不安を解消することが出来ました。

1日目:オリエンテーション、イナヤワン訪問、カルボンマーケット

DAREDEMO HEROのスタディーツアーでは、オリエンテーションの時間を十分にとっており、ツアーの流れや、それぞれのアクティビティに込められた意図を参加者に共有します。
また、たとえ短期間であっても、参加者は団体の一員として活動に参加してもらいます。そのため、オリエンテーション後には代表による団体説明を聞いてもらい、DAREDEMO HEROのミッション・ビジョンの共有を行います。

そして午後からは、イナヤワン(ゴミ最終処理場)への訪問を行い、インタビューを実施しました。実際に、ゴミ山を目で見ることや、ゴミを拾い生計を立てている人の生の声を聞き、映像や文章からでは伝わらないリアルを知る機会となりました。

イナヤワン訪問後には、セブ最大のローカルマーケットである「カルボンマーケット」で夕食のお買い物を行いました。この経験は、現地の生活を理解する上で貴重なものとなりました。当団体の宿泊型スタディーツアーでは、基本的に参加者みんなで自炊を行い、みんなで食事を取ります。3食をともにすることで、参加者同士の絆が深まります。

2日目:NPOスタッフインタビュー、カレタ墓地訪問

2日目は、午前中に当団体で働くNPOスタッフへのインタビューを実施しました。当団体のツアーの特徴の一つとして、支援地域に住む人だけでなく、支援する側のリアルを知ることもできます。NPO職員、そしてフィリピン人の視点から、貧困問題の現状と解決策、そしてフィリピン人の生き方や文化について熱く語ってもらいました。

午後からは、炊き出し用のお粥(Lugaw)を調理しました。事前に準備されたものではなく、自分たちで作ることで、様々な気付きが生まれます。調理後は、栄養満点のお粥を車に積み込み、カレタ墓地へ向かいます。カレタ墓地では、昨日同様住民へのインタビューを行いました。棺桶をベッドや机として使いながら暮らす人々の生活に触れ、その厳しい実態を目の当たりにしました。その後、元気いっぱいの子どもたちと、一緒に遊び、最後に炊き出しを実施しました。笑顔の絶えない子どもたちからは、沢山の元気をもらいました。

3日目:ワークショップ、奨学生との交流

3日目は、自主活動を実施する地域の班決めを行い、班ごとにワークショップを実施しました。イナヤワン、カレタ墓地を訪れて見えた課題を共有し、そこから自分たちに何が出来るのかを考えてもらいました。それぞれの班が、自主活動を行う上でのテーマを設定し、手段ではなく、自主活動を通して何を伝えたいのかという点を意識して行いました。

その後は、当団体の奨学生との交流を行いました。当団体のメインの活動の一つである教育によって、実際に変わった子どもたちとの交流は、参加者にとっても貴重な経験となります。
まず初めに、3人の奨学生から自信の夢についてのプレゼンテーションをしてもらい、フィリピンの大人気ファストフードJollibeeを食べながら奨学生と談笑をしました。両国の文化や普段の生活などを様々な話題で盛り上がり、笑いの絶えない楽しい時間となりました。
午後からは、日本語授業の補助に入ってもらいました。奨学生の勉強に対する熱量を肌で感じました。また、奨学生にとっても普段学んでいる日本語を、実践的に使うことが出来る時間となり、貴重な機会となりました。
授業後は、奨学生の家庭訪問を行いました。HERO’S HOUSEで目にする彼らの、夢向かって努力をする姿はとても輝いています。しかし、実際に訪れてみると、住んでいる環境は、日本の当たり前とは大きく異なっています。奨学生の家族との会話を通じて、貧困層のリアルな家庭事情を知ることが出来ました。

4日目:ワークショップ、フィールドワーク

4日目も、ワークショップから一日がスタートしました。昨日のワークショップで決めたテーマに沿って具体的にどのようなアクションを実施するのかを話し合いました。その後、班ごとにアクションプランの共有を行い、インターンや参加者同士で、意見交換を行いました。

この日のお昼ご飯は、セブ市内のフィリピン料理屋で取り、午後からの活動に向けてエネルギーを蓄えました!

午後からは班ごとに、自主活動を行う地域に行きフィールドワークを行いました。
ボランティアとは、「自分でできることを自分の意志で周囲と協力しながら無償で行う活動」です。言葉にすると簡単に思えますが、実際はそこまで簡単なことではありません。なぜなら、自分の出来ること=相手の求めていることとは限らないからです。真のボランティアとは、海外行って現地の子どもたちが全く関心のないものを教えてあげることではありません。
ボランティアで一番大切なことは、スキルとニーズのマッチングです。相手のニーズに沿わず、自分のやりたいことをやることは、ボランティアではなくただの趣味です。そのため、フィールドワークを実施し、住民への聞き取りや、各地域のラーニングセンターの先生に活動内容を共有し、相手のニーズに沿っているのか最終確認を行いました。

夜は、明日のアクションに向けての準備をみんなで行いました!

5日目:自主活動の実施

5日目は、いよいよ自主活動の実施日です!午前中に最終確認を行い、それぞれの地域へ出発しました。

イナヤワン地域では、「一人一人の輝き」をテーマに自分の好きを知り、表現することが出来る、自己認識の場を作りました。イナヤワンのゴミ山の中から、自分の好きな物を拾い、自分の親への好きなところや感謝の気持ちを込めたメッセージカードと一緒に貼り付け、一本の木を作成しました。

カレタ墓地では、「みんなで協力してできた喜びを感じてもらたい」という思いから、「みんなが笑顔に」をテーマに、小運動会を開催しました。種目は全て、競い合うものではなく、みんなで協力して出来るもので構成されています。また、ゲームで使う道具も、カレタ墓地で拾って実施するなど、様々な工夫が見られました。活動の最後にはこの日の、学びや思い出をカタチに残すために、手形アートを作成しました。

それぞれのチームが、様々な工夫を散りばめ、素晴らしい活動を行ってくれました!

6日目:最終プレゼンテーション、セブ歴史ツアー

6日目は、最終プレゼンテーションを行いました。各グループごとに、それぞれのアクションプランにした理由や、実際にアクションを行って感じたこと、そして個人として、これから日本に戻ってり頑張りたいことなどを語ってもらいました。その後に、代表よりツアー全体の講評を行い、最後の全体での振り返りを行いました。ツアー中は毎日振り返りを行っていましたが、この日は様々な気持ちが入り乱れ、涙ながらに行いました。

午後からは、観光も兼ねてセブの歴史ツアーを行いました。セブの人々を知る上で、歴史を学ぶことは欠かせません。今回は、サンペドロ要塞、マゼランクロスそしてサントニーニョ教会へ行きました。参加者にとっては、最後まで学びの多いツアーとなりました。

7日目:アイランドホッピング

最終日は、アイランドホッピングのツアーに参加しました。一週間という短い期間ではありますが、同じ志を持った仲間と、衣食住を共にすることで仲を深めることが出来ました。そんな仲間と最高の思い出を、作ることが出来ました。

参加者の感想

今回参加していただいた方の感想を紹介させていただきます!
ぜひ、ご覧ください!!

こんなにも濃く、幸せな時間を過ごすことができるとは思ってもいませんでした。今回のツアーでの私の目標は、現地の人々の思いや夢、挑戦してみたいこと、願いを知り、その想いと共に取り組み、共に成長するでした。奨学生の夢へ向かって日々の頑張ってる姿を見て、私も心から頑張りたいという思いが湧きました。また、国際協力の舞台では1人ではなく、同じ気持ちを持った仲間と、現地の人の思いも尊重して取り組むことが大切だと学びました。ツアーを通して、私の目標は達成できたし、さらに目標ができました! 幸せと感じる幸せで溢れていました! 素敵な毎日をありがとうございました。

添田 佑里香さん

想像していた何十倍も楽しくて、学びいっぱい、心が揺さぶられること感動いっぱいで、出会いもいっぱいで、今回のツアーに参加することができて本当に良かったです!これを思い出だけで終わらせなくないなって感じたので、今回の経験を今後の人生に絶対活かしていきます!今は自分の引き出しを増やしていくため、魂が揺さぶられる経験を多く、自分がより成長できる人たちと一緒にいること、常にだれのためになんのために何をやってるのかを意識して遊びも勉強も何事も楽しんでいきたいと思います!!DAREDEMO HEROは私にとっても心救われた場所で感謝してもしきれません!!

新垣 奈美さん

本当に参加してよかったです。自分は何か新しいことをするときに一人でやろうとしていたのですが、今回の経験から誰かと一緒にやることがこんなに素晴らしいものだということに気づけました。自分の新しい視点に気づけるだけではなく、他の人のパワーが何倍にも重なって、本当に素晴らしい結果になる未来が見えました。 また、奨学生の方々の理想の自分に向かっていく姿、現地の方の生きるための強さなど多くを学べました。 この経験は自分の血となり肉となると思ってます!何度も言いますが、本当に参加してよかったです。 このプロジェクトに携わってる方全てにお礼を言いたいです!ありがとうございます。

桃田 福之丞さん

今回参加していただいた、7名の方にスタディーツアーを一言で表してもらいました✨

最後に

今回のスタディーツアーは、DAREDEMO HEROインターンのTATSUYAとNAOMIが中心となって企画運営を行いました。
たった1週間でアクションの実施、そして最終プレゼンまで完成させてもらう、超ハードなスケジュールとなりました。しかし、参加者の皆さんが積極的に活動に参加してくれ、見事ツアーを成功させることが出来ました!

最後の振り返りの際に、参加者が「成長したとともに、無力感を感じた」と言っていたことが印象的でした。そもそも、数多くのNPO,NGOや政府機関が長年に渡り支援を続けていても、未だに課題が山住な状況を考えると、簡単に解決の糸口が見出せないのは当然のことです。

そのため、今回のツアーを通して感じた無力感を、世界の貧困問題を自分事として捉え、これからもさらに学び、行動し続ける活力として、これからさらに飛躍していただきたいと思います!

今回参加していただき、心より感謝申し上げます。
次回の宿泊型ツアーは、8月を予定しています。ご期待ください!

DAREDEMO HE ROの活動をご支援ください!

月1000円でラーニングセンターに通う子ども一人の1か月分の軽食を提供や、30人の子どもたちに炊出しができます。