今回は、市民教科のひとつであるフィリピンの道徳の授業EsPについて紹介します!!
前回紹介した、市民教科の1つであるMAPEHについてはこちらをご覧ください。
EsPとは
EsP (Edukasyou sa Pagpapakatao)英語に訳すと、Humanitarian Education (人道教育)です。モラルや価値観、神様について勉強します。90%以上がキリスト教のフィリピンでは、神様=キリストです。そのため、少数のイスラム教徒や他宗教で信仰が深い生徒は、EsPの授業を受けないこともあります。
ミンダナオ地区など、イスラム教徒の多い地域では、キリスト教徒の生徒とイスラム教徒の生徒では別の授業が用意されています。
授業内容
各グレードによって内容は異なりますが、各グレードで共通しているのが神に関することについても勉強します!!
低学年では、自己を尊重や他者を尊敬することについて主に学びます。また、他者への思いやりや自分を取り巻く環境へ感謝することの大切さなど、人としての基本的なモラルやについて理解します!!高学年では、自尊心の高め方や社会の中での役割、働くことの意味など社会に出るための勉強をします。また、他者とのコミュニケーションの取り方や家族関係、友情関係について理解する授業もあります。人としてどのように社会で役割や義務など、社会の中でのモラルについて理解します。
授業では、主にグループ活動を行うようです。ディスカッションや話し合った内容をクラス内で発表したり、先生に出されたお題を自分たちで考えてミニ劇で発表したりなどを行うそうです。
宗教の授業
子どもたちにEsPの授業ではどのようなことをするか聞いてみると、キリスト教が多い国ならではの変わった授業内容がありました。Grade3のときに、first communion(初聖体拝領)に参加します。first communionとは、子どもが8,9歳になったときに行われる、カトリック信者となるための大事なセレモニーです。女の子は白いドレス男の子はスーツを着て教会に行き、お祈りをしたりキリストの体の一部といわれる食べ物(小さなパン)を食べます。
詳しいfirst communionについてはこちらをご覧ください!
Grade3-6は、牧師さんと自分の犯した悪いことについて話し合い、犯した悪いことについてのお許しをもらいに教会行きます。LUZ小学校では、Grade1-6では、だいたい毎週水曜日に、各クラスにシスターが来て、子どもたちに聖書を使って宗教の授業を行います。子どもたちは、10 commandments(十戒)をすべて覚えたり、シスターが出した宗教に関する問題をといたり、宗教の歴史などについて勉強するようです。
この科目は、まさにキリスト教国フィリピン特有の科目だと思います。
次回が、最後のフィリピンの変わった教科になります。EPPについて紹介します!!