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新しい経験の連続!子どもたちの日本研修旅行2018

新しい経験の連続!子どもたちの日本研修旅行2018
公開日: 更新日:

10月23日から30日の8日間、4人のDAREDEMO KIDSが日本研修旅行に参加し、たくさんの経験を積んできました。

1日目:セブ出発・あべのハルカス

初日は、早朝からHERO’S HOUSEを出発し、セブ国際空港から関西国際空港へと移動しました。子どもたちにとっても、その保護者にとっても長期間離れて過ごすことは初めてです。4人はそれぞれの保護者に見送られ、セブを出発しました。

電車にすら乗ったことのない子どもたちにとって、飛行機はまさに未知の乗り物です。搭乗した瞬間から緊張と興奮の入り混じった複雑な表情でした。離陸の際には歓声も上がり、窓からの景色に夢中になっていました。

日本に到着すると、その空気の冷たさに、子どもたちはとても驚いていました。フィリピンであれば太陽が出ていれば、気温が高いのが当たり前です。太陽が出ているのに気温が低い日本の天気は、子どもたちにとってとても不思議だったようです。

到着して宿舎に荷物を置くとすぐに、あべのハルカス展望台に向かいました。子どもたちの中には地上5階(学校の最上階)よりも高い建物に入ったことのない子どももいます。そんな子どもたちにとって地上60階のあべのハルカスは、まさに天空からの景色です。恐る恐るガラス窓に近づき、地上に広がる夜景を堪能していました。

2日目:鶴見緑地公園・八尾ロータリークラブ様例会・常翔学園様交流会

2日目は、子どもたちのリクエストに応えて、鶴見緑地公園に行きました。この公園は、フィリピンで有名な映画の撮影で使われたようです。あまり有名ではありませんが、ちょうどコスモスが満開で、素晴らしい景色が広がっていました。
子どもたちは、その美しい花々を手入れしているシニアボランティアの方々の活動に、とても感銘を受けていました。

公園を後にし、今回の日本研修旅行に多大なるご支援をいただきました、八尾ロータリークラブ様の例会に参加させていただきました。子どもたちの普段の生活では決してお会いすることのできない、日本の経営者の皆様を前に、緊張で固まることもたちでしたが、メンバーの皆様にやさしく迎えていただき、しっかりと日本語で自己紹介をすることができました。

その後、関東支部長である古島先生がいらっしゃる常翔学園様で交流会に参加させていただきました。今年の夏にセブ島留学にご参加いただいた学生様との交流は、普段セブに日本の学生さんを迎えることの多い子どもたちにとって、新鮮な経験でした。さらに、教室も施設も先生も足りていない子どもたちの学校に比べ、立派な建物に充実した施設が整った常翔学園様の校舎は、驚きの連続だったようです。

中でも剣道部を視察させていただいた際、顧問の先生の指示をてきぱきと聞き、規律正しく俊敏に動く部員の方々の動きに、非常に驚いていました。

3日目:海遊館・金光八尾高校様交流会

3日目は、子どもたちがとても楽しみにしていた海遊館(水族館)です。セブに住む子どもたちが、なぜわざわざ魚を見に行く必要があるのかと疑問に思われるかもしれません。しかし、子どもたちの住む市内から海までは車で1時間ほど離れており、子どもたちは海に行く機会はほとんどありません。ましてや、きれいな熱帯魚や巨大なジンベイザメを見る機会などは皆無です。

そのため、水族館に入ると子どもたちは、大興奮でなかなか先に進もうとせず、目の前を雄大に泳ぐ魚たちに見とれていました。さらにかわいらしいペンギンやアザラシを見つけると「かいわいい!かわいい!」と日本語で連呼していました。

海遊館の目の前には大きな観覧車があります。フィリピンの観覧車は、手作り感満載の高速回転型の小さなものが主流で、高さ112.5mの天保山大観覧車は、想像をはるかに超える大きさでした。シースルーキャビンからは、周囲360度の巨大パノラマを見ることができ、子どもたちは大興奮でした。

午後は、金光八尾高校様にて交流会を開催していただきました。交流会では本格的な茶道体験もさせていただき、フィリピンではできない貴重な経験を積むことができました。さらに、同世代の日本の高校生とのフリートークは非常に盛り上がり、時間が経つのも忘れてしまうほどでした。

4日目は、お楽しみのユニバーサルスタジオジャパンです!開園時から様々なアトラクションに乗り、ハロウィン限定のお化け屋敷もたくさん体験しました。夜には園内をゾンビが練り歩く、ゾンビウォークやゾンビダンスが開催されており、子どもたちは最後まで楽しみつくしました!

 

5日目:大阪観光・ご支援者様との交流会

5日目は、関西支部長古島先生が大阪観光をご案内くださいました。まずは安藤百福発明記念館で、それぞれオリジナルカップラーメンを作りました。日清のシーフードカップラーメンは、フィリピンでも大人気です。スープの味はもちろんみんなシーフード!それぞれ工夫を凝らしたデザインの世界に一つしかないオリジナルカップラーメンを完成させました!

この記念館では、安藤百福さんの偉業を時系列で学ぶことができます。より多くの人々に安くておいしく身体にいい食べ物を、気軽に食べられるようにと、研究を重ねた安藤百福さんの生き方から、子どもたちは多くのことを学びました。時代を読んで先を見る「先見の明」、さらに失敗を恐れない「チャレンジ精神」、そして逆境をも味方にする「逆転の発想」は、今後の子どもたちの人生においても必ず必要になるものだと思います。

昼食はスーパーのお惣菜を買って、公園でピクニックをしました。日本のスーパーはフィリピンのスーパーのように店内に多くの店員さんがいません。しかしながら、商品すべてがきれいに陳列されており、とても清潔です。レジもとてもスムーズで長い列ができません。フィリピンのスーパーとの違いに、子どもたちは非常に驚いていました。
さらに、野菜やお肉の値段も、子どもたちにとっては衝撃的だったようです。ひとつひとつフィリピンの値段と比べては、驚きの声をあげていました。

昼食の後は五月山動物園に行きました。ここではアルパカやカンガルー、ボンバットなど、フィリピンでは見ることのできない珍しい動物に、直接餌をあげることができます。子どもたちはかわいらしい動物たちに夢中で餌をあげていました。

この日の夜は、DAREDEMO HEROの里親会員様や、ご支援者様との交流会が開催されました。普段手紙でしかやり取りのできない里親様と直接お会いできることは、子どもたちにとって何よりもうれしいことです。さらにおいしい中華料理をお腹いっぱい食べて、幸せいっぱいの夜となりました。

6日目:広島平和学習

6日目は、子どもたちが一番望んでいた広島平和学習です。早朝から新幹線で広島に移動し、平和記念公園に向かいました。写真で見た原爆ドームを目の当たりにし、歴史の重さを体感し、それぞれの慰霊碑の前では犠牲者に祈りを捧げました。

平和記念資料館では被ばく前の広島の様子、そして一瞬にして焼け野原となった広島の様子を見て、子どもたちはしばらく言葉も出ませんでした。さらに原爆で亡くなった数十万人の方々を想い、子どもたちは目に涙をたくさんためていました。自分と同じような年齢の子どもたちが、どんなにつらい状況で無念の死を遂げたかを考えると、胸が締め付けられる思いだったようです。

さらに、子どもたちはあそこまで壊滅的な被害を受け、さらに多くの死者を出した広島が、今のような素晴らしい街に復興を遂げることができたことにとても驚いていました。日本人の強い精神力と、さらに「助け合い」の精神があったからこそ、今の広島があると、子どもたちは理解したようです。

平和記念公園を後にし、午後は宮島の観光に向かいました。ちょうど訪問時は満潮で、まさに水に浮かぶ厳島神社を詣でることができました。定番の鹿の襲撃にあいながらも、子どもたちは日本の歴史的建造物の美しさを堪能することができました。

7日目:広島修道大様訪問・道頓堀観光

7日目は、広島修道大学様の通訳コースの授業に参加させていただきました。今年の夏のツアーにご参加いただいた学生さんが学校の案内や朝食の準備など、様々なおもてなしをしてくださり、とても快適に滞在することができました。

通訳の授業では、初めて自分たちのスピーチを日本語に訳していただく体験をし、日本語と英語、両方の勉強をすることができました。

その後、新幹線で大阪に戻り、最後の夜は道頓堀へと繰り出しました。大阪といえば、やはりこの光景です。子どもたちもガイドブックやインターネットで見た景色に大はしゃぎで、定番の写真をたくさん撮影することができました。

日本で最後の夕食は、餃子の王将です!ご支援者様のご招待で、最後の夕飯をお腹いっぱい食べることができました。

8日目:大阪城・セブ帰国

最終日は、空港に向かう途中に大阪城の観光に立ち寄りました。日本のお城も、ガイドブックやインターネットで調べて憧れていた場所の一つです。最後に雄大なお城を見学することができ、子どもたちはとても喜んでしました。さらに、お城の中では貧民からのし上がり、天下統一を果たした豊臣秀吉の偉業を学び、自分たちの未来と照らし合わせていたようです。

いよいよ帰国の時です。子どもたちは「帰りたくない」「もっと日本にいたい」と言いながらも、セブで待つ家族に会いたいという気持ちも隠せないようでした。

8日ぶりに親との再会を果たした子どもたちは、お互い強く抱きしめ合い、日本での経験を大興奮で報告していました。子どもたちと親とのつながりの強さを改めて感じました。

番外編:今回のお宿

今回の日本研修旅行は、非常に限られた予算内で開催されました。そのため、宿泊は今話題の民泊を利用しました。アパートの一室で子ども4人、フィリピン人スタッフ、日本人スタッフで過ごしましたが非常に快適で、洗濯も料理もできることから、ぜひ今後も活用していきたいと思いました。

今回、子どもたちは普段の生活では決してできないたくさんの貴重な体験をすることができました。電車に乗る際の列、ゴミ一つ落ちていない道、学校の部活で見られた規律、エレベーターの乗り方。話では聞いていたことではありますが、実際に自分たちが体験し、受けた衝撃は子どもたちにとって一生の宝となります。

子どもたちにこのような貴重な機会をご提供いただきました、ご支援者様お一人お一人に、心より感謝申し上げます。子どもたちが今後、どう「変化」していくか、とても楽しみです!

DAREDEMO HE ROの活動をご支援ください!

月1000円でラーニングセンターに通う子ども一人の1か月分の軽食を提供や、30人の子どもたちに炊出しができます。