ロックダウンが実施されているセブ島では現在様々な対策が取られています。その中でも今回は、外出禁止令の違反者に対する罰則をお伝えします。
外出禁止令
セブ市では現在、夜8時以降の外出が禁止されています。日中は、各家庭に1枚だけ配布されている「外出許可書」を持った人のみ、必要最低限の外出が許されています。
この状況下で、何人かのフィリピン人が夜間の外出、外出許可証の未所持で、警官に拘束されています。
そのような外出制限違反者に対して、「最初は神様にお祈りを捧げれば許される」という対処法でした。しかし、外出制限違反者が日々増加する中で、各地で様々な罰則が執り行われるようになりました。
それぞれどのような罰則が行われているのかを、ご紹介します。
フィリピンならではの罰則
子どもたちが住んでいるセブ市でも、各地で様々な罰則が執り行われています。罰則としてセブ旧市街のサンペドロ要塞がある広場の掃除をさせる。また、男性には炎天下の中、路上で腕立て伏せをさせているケースもあります。
また、フィリピン最大級のお祭り「シヌログ」で踊るダンスを外出制限違反者に踊らさせる場所もあります。
セブ以外では、フィリピンで大人気の「ズンバ」というエクササイズダンスを外出制限違反者に踊らさせ、彼らにジュースとマスクを渡したケースもあります。
これが罰則なのかと不思議に思うところですが、まさにフィリピンならではの対応なのだと思います。
外出違反者が増える理由
なぜ現在、外出制限違反者が増えているのでしょうか。
ロックダウンが始まった3月末には、道で車や人をあまり見かけませんでした。しかし現在は以前より多くの人が外を出歩き、交通量も増えています。スーパーではたくさんの人が買い物に訪れ、毎日店の外まで長蛇の列になっています。
当初、子どもたちが住む地区のロックダウン解除日は4月28日と設定されていましたが、つい昨日5月15日までロックダウンの期間を延長するという正式な発表がありました。
現在通勤は禁止され、学校は休校、娯楽施設は閉鎖、8時以降の外出も禁止、アルコール類の販売禁止という状況です。非常事態が1ヶ月続き、さらにいつまで続くか分からない不安の中で、人々の新型コロナウィルス感染症に対する緊張感が薄れているのかもしれません。
フィリピンの首都マニラ付近の地区で外出制限違反者を200人拘束という事例もでています。
このような緊急事態でさえ、ユーモアを忘れずに笑顔で過ごすフィリピン人の精神力の強さには、日々驚かさえれています。ユーモアの中にも、規律をもって、感染予防に徹してもらいたいと思います。