セブ市以外の都市では、現在少しずつ経済活動が再開されています。しかし、ロックダウンが続くセブ市の人々はこの波に乗ることができません。
人々に職を!
6月からの規制緩和により、セブ市以外の地区では経済活動が再開されました。それに伴い、一度職を失った人々が、少しずつではありますが再び職と収入を得れるようになっています。
フィリピンの首都であるマニラ市では、マスクの生産を行う為に新規で50名の雇用を発表しています。また、交通機関が再開したことで、各種公共交通機関の運転手も新規で求人が出ています。
規制が緩和された地区では、飲食店の店内で限られた人数が飲食をすることが可能になりました。そのため、飲食店で働く人々も増え始めています。
このように、少しずつ雇用の再開が始まっています。
取り残されるセブ市
各地で経済活動の再開が進む中、セブ市は未だにロックダウンが実施されています。セブ市に暮らす人々はこの「経済活動再開」の流れに乗れず、取り残されています。
経済活動が再開されないセブ市では、外出が禁止されている子どもたちですら、物を売るために路上に出ています。仕事も収入もない中、人々は規則を破っててでも、どうにか生きる手段を模索しています。
セブ市では、現時点で失業者に対する対策は何もされていません。
また、6月22日からセブ市に「Travel Ban」が発令されました。これにより以前実施されていたロックダウンよりも規制は厳しくなり、市の越境のために各チェックポイントで、大渋滞が発生しています。
セブ市に住み、セブ市以外が職場の人々は通勤が難しく、通勤を諦めたり、引っ越しを余儀なくされている人もいます。新たな制度が、セブ市に住む人々の生活をより難しいものにしています。
これからのセブ市
このロックダウンは6月30日まで続くことが確定しています。その後のセブ市の対応はまだ未定で、今後の新規感染者の状況を見て、ロックダウンが継続か規制が緩和されるかが決定します。
現在のセブ市内の感染者は4,000人を超えています。毎日100名を超える新規感染者も出ています。
3月末からロックダウンを続けてもなお、感染者は増え続けており、セブ市に暮らす人々は終わりが見えないこの現状と、自分たちが生きていくことができるのかの恐怖に苦しめられています。政府が感染予防だけでなく、人々の生活を考慮した政策を打ち出してくれることを願います。