教育の格差が広がるフィリピンで、貧困層の教育に必要なもののひとつが「パソコン」です!DAREDEMO HEROでは、地域行政と連携し、地域の人々が無料で利用できるコンピューターHUBを開設しました。
オンライン授業の壁
フィリピンでは2020年3月から2022年末まで、新型コロナウイルス感染症対策として、対面授業の全面禁止を続けていました。授業の代わりに、子どもたちは「オンライン授業」とプリント配布のみの「モジュラー授業」を選択することができました。
「選択ができる」と言っても、実際はパソコンとインターネット環境のある中間層以上の家庭でなければ、オンライン授業を受けることはできません。
その為、国民の大半を占める貧困層は、選択の余地なくモジュラー授業を受けるしかありませんでした。しかし、モジュラー授業を選択していても、先生によってはパソコンを使わなければできない宿題や課題を子どもたちに求めることがあります。
パソコンがなければ、宿題すら提出することができない状態でした。
Gift
この現実を知っていても、DAREDEMO HEROにはこの問題を解決する糸口がありませんでした。そんなある日、セブの日系企業様から「パソコン38台を寄付したい!」というご連絡を頂きました。
まさに天からの恵みです!早速、各提携バランガイ(役場)に連絡を取り、バランガイホール内に現地の子どもたちのためのコンピューターHUBを設置できるように調整を進めました。
そして、無事5か所のバランガイホールに、コンピューターHUBを設置することができました!
Sangguniang Kabataan(ジュニアリーダー)
このコンピューターHUBの運営は、各バランガイのSK(Sangguniang Kabataan)に任せています。彼らは、各地区のジュニアリーダーです。
地域の問題は、地域の人々によって解決されなければいけません。
私たちにできるのことは、不足している物資の支援や、運営に対するアドバイスです。各地のジュニアリーダーは、コンピューターHUBの運営から、何かを学んでくれることを期待しています。
子どもたちに学びの機会を!
各バランガイで、既に地元も子どもたちがコンピューターを使って、宿題をしたり、資料を作成したりしています。
利用者の管理や、コンピューターの管理は、SKのメンバーが順番に行っています。
お金がなければ、勉強すらできない。
これが今のフィリピンの現状です。しかし、少しずつこの現状を変えていかなければ、貧富の格差は広がる一方です。まずは、1人でも多くの子どもたちに、学び続ける機会を提供することが、今、私たちにできることです。