フィリピンでは野菜嫌いな人が多いと言いますが、なぜそんなに野菜が嫌われているのでしょうか?
野菜嫌いになる原因
野菜が高い
フィリピンでは、野菜は決して安い食材ではありません。そのうえ、少しの野菜ではお腹を満たすことができないため、限られた予算で空腹を満たすためには、お米や脂っこいお肉や甘いものを購入してしまいます。
新鮮な野菜が手に入らない
セブ市内スーパーで売られている野菜などは、決して新鮮とは言えません。日本では絶対に店頭に並ばないような状態のものも平気で販売されています。
店頭に並ぶまでの、野菜の流通から保管まで、長時間炎天下にさらされてしまう野菜は、消費者の手元に渡ることには本来のおいしさが損なわれてしまっています。
更に、物流の悪い離島などでは、そもそも野菜が手に入りません。
野菜の調理方法を知らない
貧困層の多くが、自宅であまり調理をしません。調味料や食材を買いそろえたり、燃料費のことを考えると、おかずを購入したほうが安上がりだからです。そのため、多くのお母さんたちが野菜の美味し調理方法を知りません。そのため、美味しい野菜料理を口にする機会のない子どもたちは、ますます野菜嫌いになっていきます。
新鮮な野菜は美味しい!
そんな中で、DAREDEMO HEROでは支援農家から頂いた新鮮な野菜を、新鮮な状態で調理し、貧困地区の子どもたちに配布しています。これまで甘いお菓子やジャンクフードばかり喜んで食べていた子どもたちも、本当に新鮮でおいしい野菜を食べると、自分たちが野菜嫌いだったことなどすぐに忘れて、美味しそうに野菜を食べてくれます。
美味しく調理すれば美味しい!
DAREDEMO HEROではこれまで長年、奨学生にバランスのとれた昼食を無料提供してきました。毎日40人以上分の昼食を作ってくれていたのは、奨学生のお母さんたちです。彼女たちは、野菜をいかに美味しく、子どもたちが食べやすいように調理するかを熟知しています。
新鮮な野菜を、愛情込めて美味しく調理すれば、美味しくないはずがありません!
生産者の喜び
DAREDEMO HEROが支援する零細農家の人々は、
「頑張って作った野菜が、とても安い値段でしか売れないことが悲しい」
と話してくれました。
現在、種や肥料の高騰により、生産者の負担が増えています。さらに台風の被害などもあり、農家は疲弊しています。そのうえ、燃料の高騰により仲介業者の経費が上がってしまい、最終的にそれらのしわ寄せが一番の弱者である農家に寄せられてしまっています。
そんな農家に、子どもたちが嬉しそうに野菜を食べている写真を見せると、とても喜んでくれます。自分たちが作った野菜で、子どもたちが健康に成長している様子を見ることができることは、農家のやりがいにもつながっています。
今後の展望
今後は、貧困地区のお母さん向けに、美味しい野菜の料理教室を開催したり、農家に対してオーガニック野菜の栽培を推進したり、離島でのコミュニティーパントリーの開催など、野菜にまつわる構想がたくさんあります!
貧困層の保護者も子どもたちも、農家もご支援者様も、みんなが野菜を通じてHAPPYになれる活動を行っていきます!