NewインターンのKanakoです!

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自己紹介

はじめまして、NewインターンのKanakoです!

現在、大学を1年間休学し、インターンとして活動しています。大学では比較・国際教育学を専攻しており、IB(国際バカロレア)や北欧の教育について学んでいます。

大学2年の後期にフィンランドに留学し、現地の教育システムだけでなく、フィンランドの人々がもつ価値観や社会制度について深く学びました。この経験から、教育は学校だけでなく、社会全体によって形作られるものであることを実感しました。フィンランドは充実した社会福祉制度を持ち、全ての国民に公平な保険サービスが提供されています。教育費は小学校から大学まで無料で、国際的な学力調査であるPISAでも常に上位に位置しています。

一方で、フィリピンは経済格差が激しく、多くの人々が貧困に苦しんでいます。フィリピンは2018年に初めてPISAに参加しましたが、読解力は最下位、数学と科学でも下から2番目という結果でした。フィンランドとフィリピンの教育システムは、まさに対極にあると言えます。

志望理由

社会保障の脆弱さやPISAの結果から考えると、フィンランドの方が「善い教育」を行っていると考えられます。しかし「善い教育」とは、子どもたちの成績を向上させることなのでしょうか。それとも、たくさんの知識を得ることなのでしょうか。安心して学べる環境が整い、紙とペン、そしてともに学ぶ仲間が揃った後、子どもたちは何を学ぶのが「善い」のか、フィンランド教育との比較を通してじっくり考えたいと思い、インターンへの参加を決めました。

ここでは最近の体験をもとに、私の考えを共有させていただきます。

私が小さい頃、嫌いな食べ物を残すと「世界には、ご飯を食べたくても食べられない子がいっぱいいるんだから」とよく言われました。その度に私は申し訳ない気持ちになり、「かわいそうな子どもたち」を想像して、嫌いな食べ物を口に運んでいました。

先日、カレタ墓地を訪れる機会がありました。そこに住む子どもたちは、明日食べる物にも困っており、りんごを渡すと、彼らは嬉しそうにそれを頬張りました。子どもたちと話をしているときも、彼らは終始笑顔で、少なくとも私には「かわいそうな子どもたち」には見えませんでした。食べ物に困っているのは事実ですが、彼らがかわいそうかどうかを決めるのは、彼ら自身なのだと思います。本当に「かわいそう」なのは、子どもたちと話そうとせず、知ろうとせず、見ただけで、少し会話を交わしただけで、彼らを「かわいそう」だと決めつけてしまう、私たち自身なのです。

この経験から、「かわいそう」という価値観を含む言葉は、人を傷つけ、真実を見えなくしてしまう危険性があることに気づきました。実際私も、子どもたちと直接話をするまでは、彼らを「かわいそうな子どもたち」だと思い込み、その価値観を疑うことはなかったからです。しかし、だからと言って「かわいそう」と思う感情を完全に否定することはできません。「かわいそう」と感じることで、困っている人に手を差し伸べたり、「寂しそう」と感じることで、隣で話を聞いたりすることができるからです。つまり私たちは、人を思いやるために「かわいそう」という価値観を想像し、ときに真実を知るために、その価値観を疑わなければならないのだと思います。こうした「他者への想像力」が、今の日本の教育には欠けていると感じました。

「善い教育」とは、たくさんの知識を得ることでも、良い大学に入ることでもなく、「他者への想像力」を育てることだと思います。つまり、貧しくて痩せ細った子どもたちの写真を見て、当たり前のように「かわいそう」と思う、そうした価値観を疑う機会を、教育は与えなければならないのだと感じました。

今後の抱負

先日、日本から里親さんがいらっしゃり、支援している奨学生の家を訪問しました。里親さんがリュックサックや洋服などをプレゼントすると、奨学生は照れながらも嬉しそうに受け取りました。血の繋がった親ではなく、住んでいる国や話す言葉も違うけれど、里親さんの愛情や気遣いがしっかりと伝わってきて、私自身も胸がいっぱいになりました。この経験を通して、インターンは日本からの支援者と子どもたちをつなぐ重要な役割を担っていることを改めて実感しました。これからの3ヶ月間、子どもたちと積極的に関わり、彼らの成長をサポートしていきます。

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