DAREDEMO HEROでは、社会のさまざまな課題を解決できる「未来のリーダー」を育成しています。11年の支援を経て、社会に一歩踏み出したリーダーの卵である、リアンの成長と今後についてまとめました。
リアンの年表
11年間の継続支援
支援当初から、リアンは決して目立つタイプの子ではなく、陰でコツコツと努力を重ねるタイプの子でした。声を大きく主張することはありませんが、常に全体を見ており、おかしなことがあればしっかりと指摘ができる芯の強い女性に成長しました。
母の病気、父の死、さらにパンデミックや台風など、彼女の青春時代は、決して楽しい時間だけではありませんでした。まじめすぎる性格から、パンデミック期間中の学業に対するプレッシャーから体調を崩したこともありましたが、それでも彼女は信念を曲げることなく、努力を続け、夢の実現への第一歩を踏み出すことができました。
リアンの今
リアンは、フィリピン最高峰の国立大学フィリピン大学を成績優秀者として卒業し、世界最大級の経営コンサルティングファームであるアクセンチュアに就職を果たしました。フィリピン大学は授業料が無料であり、全校生が国の奨学生という扱いです。そのため、一定以上の成績が常に求められ、約30%の学生が卒業を迎えることができずに、ドロップアウトするほどです。その中で、リアンは4年間優秀な成績を保持し続けました。
現在リアンは、アクセンチュアでサイバーセキュリティー管理のためのトレーニングを受けています。フィリピンの大学新卒生の平均給与は18,000~25,000ペソとされています。リアンは、トレーニング期間中でも平均を超える給料を得ることが出来ています。手にした給料は、家族の生活費、自身の交通費や食費、さらにしっかりと毎月貯金もしているそうです。「最近、自分の給料で好きな靴を買った」と嬉しそうに話してくれました。
DAREDEMO HEROで学んだこと
リアンは社会に出て、改めてDAREDEMO HEROで学んだことの重要性を感じているようです。特に、時間を守るということは、フィリピン人が苦手とすることですが、DAREDEMO HEROで11年間厳しく学んできたことで、社会に出てもタイムマネージメントをしっかりとこなし、周囲との差を見せることが出来ているそうです。
さらに、会社には様々なバックグラウンドや性格、価値観を持った人々が集まります。DAREDEMO HEROでは、小さなころから様々な人々と交流する機会がありました。そこで培ったコミュニケーション能力が、今会社でとても役立っているそうです。
今後のプラン
直近の目標として、リアンはもっとサイバーセキュリティーについて学んで、資格を取得し、会社でプロジェクトを任せてもらえる立場になりたいと話しています。さらに、アクセンチュアには日本人社員もたくさんいるため、日本語も自分で学んで、日本人社員と日本語でコミュニケーションが取れるようになりたいそうです。
最終的には、それらのスキルを活かして自身の家族だけでなく、自分と同じように貧困で苦しむ子どもたちのために、自分が何をできるか見つけていきたいと話しています。
最後に、リアンは後輩のDAREDEMO KIDSに向けて、以下のメッセージを残してくれました。
自分を信じて、最後まで夢を諦めないで欲しい
苦しい時は、なぜ自分がその夢を叶えたいと思ったのか
その原点に戻れば、きっとまた頑張れる!