交通量の多いセブ。セブに住んでいる人たちはどうやって運転免許を取得しているのでしょうか。
セブの交通状態
セブに訪れたことのある方ならわかると思いますが、セブの交通状態は日本に比べるとあまりよくありません。ほとんどの交差点に信号がないので事故になりそうになったり、車の量が多く、通勤・帰宅ラッシュや事故の場合には何kmにも及ぶ大渋滞になったりします。
また、横断歩道があまりないため、歩行者が急に道に飛び出してくることがあります。
セブで運転免許を取得するには
はじめに、日本での普通自動車運転免許の取得方法を簡単に調べました。普通自動車運転免許を取得するには、18歳以上であり、視力が基準に達しているか・色の識別・運転に支障の出る持病はないかなどのチェックをした後、自動車学校に1か月~3か月ほど通います。自動車学校での教習料金はだいたい20万~30万くらいで、自動車学校で仮免許を取得したら、自分の住所がある各地域の運転免許センターに行って本免許を取得します。
日本での運転免許はそう簡単に取得できるものではありません。
では、フィリピンで運転免許証を取得するにはどれくらいの金額・時間がかかるのでしょうか。
18歳から取得できるフィリピンの運転免許には、日本と「一種」「二種」と同じように2種類あります。
「non professional」と「professional」です。
免許を取るときに誰しもが最初に取得するのが「non professional」です。この免許は自分の所有する車・バイクだけしか運転することができず、また運転により商売をすることはできません。
「professional」は「non professional」を取得してから最低でも6か月車に乗って、試験を受け合格すると取得できる免許です。どんな車でも運転することができ、タクシードライバーやジプニードライバーになることができます。
フィリピンには、日本と同じように自動車学校というものはありますが、通わなくても自動車免許試験に合格すれば免許を取得できると聞きました!また、学校に通ったとしても、運転が上手く、教官が許可を出せば卒業して試験を受けることができるようなので、学校に行かなければならない期間というものは正確には決まっていないそうです。日本では考えられないことで驚きです…。
気になる金額ですが、学校によって値段が違うらしく、DAREDEMO HEROのドライバーが通った学校は1か月2,500ペソ(約5,000円)だったようです。
また、「non professional」「professional」の各試験とも受験するのに175ペソ(約350円)かかるようです。
自動車学校と免許の試験だけで考えても、日本よりはるかに安いことは確実です。
貧困層の免許事情
貧困層の仕事の1つに「ハバルハバル(モーターバイクタクシー)ドライバー」があります。彼らが免許を取得するにはどれくらいの金額がかかるのでしょうか。
モーターバイクの免許を取得するのにも自動車免許と同じだけの金額がかかります。これもまた、学校に通わなくても試験さえ合格すれば免許を取得することができてしまいます。
そのため、まれにですが、ハバルハバルドライバーの中には免許取得のお金がなく運転免許を持っていない運転手もいるようです。しかし、それがばれてしまうとモーターバイクを役所に撤収され、取り戻すのにお金がかかってしまうので、ほとんどのドライバーが免許を取るようにしています。
まとめ
セブに住む人たちが、運転免許を取得するには値段や期間の面で日本と比べると、あまり厳しくありません。
ハバルハバルに乗っていると、渋滞している車の間をすり抜けたり、反対車線にはみ出して運転したりします。この危険な運転から、交通ルールを知っている人が少ないのではないか、と感じます。
たくさんの車・スピードを出すバイクが走る道路は、少なくとも子どもが安心して歩くことのできる道路ではありません。
子どもたちの安全のためにも多くの人が交通ルールを守り、安心して生活できる環境になることを願います。