フィリピン人の生活に「ビニール袋」は欠かせません!!そんなビニール袋の意外な活用法をご紹介します!!
製氷皿なんていりません!
日本では氷を作る際、このような容器に水を入れて作ります。
しかし!フィリピンではこのように氷を作ります!
そうです!ビニール袋に水を入れて氷を作るのです!何かに使う際はこれを砕いて、使います。冷凍庫があるちょっとお金持ちの家はこのように氷を作り、販売している家もあります。
ちなみに、学校の前では、このような中身不明のアイスキャンディーがよく売られています。通常はナタデココの入ったココナッツミルクにお砂糖たっぷりのものを凍らせたもので、なかなか美味しいです。※初心者の方にはお薦めできません。
コップなんていりません!
セブの街角には、飲料水を売っている自動販売機がたくさんあります。自動販売機と聞くと、ペットボトルや缶に水が入っていると思いがちですが、ここフィリピンは違います。蛇口から、水がそのまま出てくるのです!なので、蛇口にビニール袋を当てて、1ペソを投入。するとビニール袋1杯分の水が出てくる仕組みです。
そして屋台で売られているジュースもビニール袋に入れられます。理由としては、瓶などの容器で買うと瓶のデポジットもかかり、料金が高くなってしまうからです。そのため、中身だけ買っていく人が多く、中身だけの人にはビニール袋で渡しています。
お弁当箱なんていりません!
フィリピンには「カレンデリア」と呼ばれる小さな食堂?屋台?がたくさんあります。特に貧困地区では、家庭で調理をする環境が整っていないため、お米だけは家で炊いて、おかずはカレンデリアで調達することがとても多いです。カレンデリアには、スープ・フライドチキン・BBQ・焼き魚など、種類豊富なおかずが並んでいます。これらを見ても分かるように、フィリピンの食事は野菜が少なく、少しのおかずでご飯がたくさん食べられるように、味の濃いものが多いです。
これらのおかずをテイクアウトする際、日本であればきれいな容器に入れてくれますが、もちろんここフィリピンでは違います!ご飯、おかず、しまいにはスープまで全部ビニール袋に入れてくれます。ご飯やおかずは大丈夫なのですが、スープに関しては、慣れないと家に帰って容器に移し替えるときに、全部こぼしてしまったり、やけどをしたりと、なかなか苦労します。
スプーンもフォークもいりません!
極めつけはこれです!実はフィリピン人は現在も、フィリピン料理を食べる際は手を使って食べることがあります。確かに、骨だらけのお肉や魚を、ぱさぱさのご飯と混ぜて食べる際には、手で食べるのが一番便利です。しかし、外には手を洗える環境も整っておらず、食べる前も食べた後も手を洗うことができません。そこであみ出されたのがこの手法です!!
そうです。手袋代わりにビニール袋を使うことで、手洗いの心配もいらず思う存分食事を満喫することができるのです!!
ビニール袋の弊害
こんなに便利なビニール袋ですが、実はたくさんの弊害をもたらせていることも事実です。一つは、フィリピンは深刻なごみ問題を抱えています。ごみの焼却が禁止されているこの国で、自然分解されないビニール袋はごみとしてどんどんたまる一方です。その結果が、このごみ山です。
そしてもう一つが、セブ市民を悩ませる、冠水問題です。この冠水問題の原因は、そもそもの下水道設備の不足もありますが、排水溝や用水路に詰まった、たくさんのビニール袋も大きな原因です。毎回スコールの後には、道路がこのような状態になり、街中で大渋滞が起こります。
急激な発展を遂げるこのフィリピンで今、便利さの追求だけでなく、環境への配慮が必要な時期が来ているのかもしれません。身近なところから、リサイクルの意識を広めていきたいと思います。
番外編
フィリピンは現在、雨季にあたります。そのためここ毎日のように雨が降り続いています。さらに、フィリピンの雨はほとんどが突発的で、かつ、ものすごい量降ります。
先日もHERO’S HOUSE2でみんなでお昼を食べている時、突然大量の雨が降り始めました。それまで晴れていたので子供たちも傘を持っておらず、どうやって学校に戻るか悩んでいたところ、スタッフのダイアンが、大きなプラスティックの袋を使って、子供たち一人一人に即席で雨合羽を作ってくれました。この合羽のおかげで、子供たちも濡れずに学校まで戻ることが出来ました。
ダイアンにこの合羽の話を聞いたところ、実は、昔はプラスティックの袋ではなく、バナナの葉でこの合羽を作っていたそうです。どこ国も同じですが、便利さを追求する中で忘れ去られていく、自然の恩恵や、先人の知恵は大事にしていきたいです。
※ちなみに、この即席雨合羽はHERO’S HOUSE2の置き合羽として、しっかりリサイクルしています!