海外へ行くと、文化はもちろん様々な自国との違いを発見します。中でも、日本とフィリピンの学校にはたくさんの違いがあります!!
生徒数
日本では1クラス30人ほどが一般的ですが、フィリピンでは1クラス40~50人の生徒がいます。教室の大きさは日本と変わらないため、ギュウギュウ詰めです。また、教室内には扇風機が何台かついているだけなので、教室内はとても暑くなります。
制服
フィリピンの公立の学校ではElementary school・High school・Senior High school・Universityと、日本でいう、小・中・高・大学すべてに制服があります。しかし、貧困家庭では新品の制服を買うことは経済的に難しいため、近所の人や親戚、兄弟のおさがりを使用しています。
そして、学校側が突然、制服を変更することも多々あるため、その場合はおさがりを使用できなくなってしまいます。制服の購入も入学や進級の条件となるため、新品の制服を買わなければならず、貧困家庭にとっては大きな負担となります。
制服は一着およそ800ペソ(日本円でおよそ1,600円)です。貧困家庭の平均月収が8,000ペソ以下(日本円で2万円以下)で、貧困家庭の多くが10人以上の大家族であるため制服代は痛い出費です。
教科書
日本では教科書は貰えるのが当たり前です。しかし、ここフィリピンでは教科書は学校から「借りる」かたちです。学年が終わるとその教科書は学校に返さなければならないのです。
また、日本のように教科書の内容がどんどん更新されていくわけではなく、数年に1回のペースでしか更新がされないのです。しかし、私立の学校は毎年のペースで新しい情報に更新をしています。そのため、私立の学校では時代の流れに合った最新の内容を学ぶことができますが、公立の学校では数年前の古い情報をそのまま学ぶため、公立と私立で学力に大きな差が生まれてしまうのです。
さらに、同じ教科書を1年交代で何人もの生徒が使うため、中にはボロボロで中の字が読めなくなっている教科書を使っている子もいます。もし子どもたちがそのようなボロボロの教科書を受け取っても勉強に支障がでないよう、DAREDEMO HEROでは教科書のコピーを置いて、子どもたちが自由に利用できるようにしています。
英語による授業
フィリピンの学校の大きな特徴の1つが、小学校3年生から授業が英語に切り替わることです。現在、日本の小学校でも英語教育が義務化されていますが、フィリピンでは英語を学ぶと同時に「英語で」学ばなければなりません。お金持ちの家の子は、親も良い教育を受けていることが多く、就学前から英語教育を受けているため、授業に問題なくついていくことができます。しかし、貧困家庭の場合は親の英語もままならないため、子どもが授業についていくためには大きな努力が必要となります。
誰もが平等に教育を受けられるようにするために…
上記のようにフィリピンの学校制度は貧困層の子にはとても不利なものです。制服などをきちんとそろえられないと入学や進級もできません。DAREDEMO HEROでは、このような教育を受ける機会の不平等をなくし、誰もが自由に教育を受けることのできるよう、国そのものを変えるリーダーを育成しています。