7月1日、全世界で日本語検定試験(JLPT)が開催されました!子どもたちも目指す、JLPTについてお話しします。
受験者数全世界で56万人!?
日本人である私たちが日本語検定試験を受けることはありません。そのためあまり知られていませんが、JLPTは全世界で56万人以上の人々が毎年受験をする大人気の資格試験です。
東南アジアを中心に、ヨーロッパ、アメリカ、南米などなど全世界で試験が開催されていることが分かります。
受験者数も年々伸びています。
日本語ブーム?なぜJPLTが人気なのか
実は先日のJPLTで私は試験監督を務めさせていただきました。会場には子どもから大人まで多くの受験者が集まっていました。彼らがなぜJLPTを受験するのか気になったため、調べてみました。
第1位「自分の実力を知りたいから」
フィリピンも世界の例にもれず、日本のアニメ、コスプレが大人気です。日本語を勉強する人の中には、アニメを字幕なしで見ることを目標にしている人たちもたくさんいます。
また、フィリピンには日本人とフィリピン人の間に生まれた子どもたちも多く、彼らが自分の日本語能力を証明するために受験をすることもあります。
第2位「自分の仕事やこれからの就職・昇給・昇進に役立つ(自国で)」
フィリピンにも多くに日系企業、日本との取引のある企業があります。セブは特に観光産業が盛んなため、日本人観光客に日本語で対応できるフィリピン人は手当がつき、高い給料を手にすることができます。
第4位「自分の仕事やこれからの就職・昇給・昇進に役立つ(日本で)」
世界的に見て第4位のこの理由ですが、フィリピンにおいては1位か2位に上げられるのではないかと思います。
フィリピンは国のGDPの10%がOFW(Oversea Filipino Workers)という出稼ぎ大国です。出稼ぎ先で最も多い国がサウジアラビアをはじめとする中東国です。次いで香港やシンガポールなどのアジア諸国があり、そして日本も人気の国の一つです。
日本の職種で今、最も必要とされているのが介護福祉士の候補者です。この候補生になるためには、N5程度の日本語力が求められます。
子どもたちも目指すN5取得!
DAREDEMO HEROの高学年の子どもたちは、現在このN5取得に向けて日本語学習に励んでいます。N5は日本語能力試験の初級資格ですが、ひらがな・カタカナに加え、漢字も範囲に入っており、日本語になじみのないフィリピン人にとっては非常に難しい試験です。授業も、初級者のように「楽しく学ぶ」ものではなく、まじめな授業になります。
それでも、子どもたちはこのN5取得を第一の目標に頑張っています。子どもたちに中には「これまでたくさんの日本人に助けてもらったから、日本語を話せるようになって、セブで困っている日本人がいたら助けてあげたい!」と話す子どももいます。「日本で働いて、日本のいいところを学び、フィリピン人に伝えたい」と話す子どももいます。
そんな子どもたちの夢が叶うよう、これからもDAREDEMO HEROでは、子どもたちに日本語の授業を続けていきます。