今回からフィリピンの税金制度を徹底解説していきます!新しいフィリピンの一面が見えるかも!?
第1回目は付加価値税!
フィリピンではほとんどのサービスや品物に付加価値税(通称VAT)という税金が含まれています。VATとは2006年に導入された、日本でいう消費税ようのようなもので、物品やサービスに対して課される一律12%の間接税です。スーパーマーケットやレストラン、映画館や美容院などのどこでもVATは含まれています。
日本だとスーパーなどの価格表示では、商品本来の値段の横に税込みの値段が書かれていますよね。しかし、フィリピンでは表示価格が既に税込みとなってます。そのため、買い物をしていても税金を払っていると気づかない方も多いはずです。
ですが、レシートにはしっかりとVATの金額が表記されているので、お会計の際に是非チェックしてみてください。
贅沢税もある!
付加価値税に加えてさらに追加の税が課せされるサービスや商品もあります。物品税といって宝石、自動車、香水、たばこやお酒などに課されるいわゆる贅沢税というものです。
付加価値税と貧困問題
フィリピンの経済は個人の消費が支えていると言っても過言ではありません。GDPのうちで個人の消費が70%も占めています。経済大国アメリカがフィリピンと同じ70%で、日本が60%という事を考えるとこの数字どれだけ高いかがわかりますね。そのため、フィリピンの総税収入のうち20.51%を付加価値税が占めていて、国にとって重要な税収源となってます。
税金はそもそも国民全体の生活を良くするためにあります。しかし、貧困層を含めたすべての人が12%という決して低くない付加価値税を納めているのに、そのすべての税金が人々のために使われているかは確かではありません。なぜなら、フィリピンでは税が何に使われているのか明確に開示されていからです。
この国の長く続く貧困問題を解決するのには国の支援が必要不可欠です。しかし、支払った税金が、貧困層にうまく還元されていないのが現状です。
最後に
意外と知られていないフィリピンの消費税事情。日本よりも高い税を消費に課させてるフィリピンですが、その税金が正しく分配されているかは分かりません。そのため、税金もこの国の貧困問題の根本的な原因の1つなのかもしれません。
次回は、貧富の格差と深い関係のある相続税について報告します。