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医療の格差について!!!「格差シリーズ第2弾」

医療の格差について!!!「格差シリーズ第2弾」
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今回は格差シリーズ第2弾として医療の格差についてお伝えいたします。

フィリピンの社会保障

フィリピンは政府関係機関によって公的医療保険が運営されていますが、貧困層で保険に加入している人はほとんどいません。その理由としては、貧困層の人々は定職を持っていないことや、保険料を払うためのお金がないことが挙げられます。そのため、もし怪我や病気などで病院へ行かなければならないときの医療費は全額負担となってしまうのです。

医療費

日本の初診料は約3,000円※1です。フィリピンの病院での診察代は1回で約1,000ペソ(日本円で2,000円)で、血液検査や尿検査などをする場合、安価なコースで約500ペソ(日本円で約1,000円)となります。日本人の感覚からしたら、安いように感じますが、1ヶ月の世帯収入が日本円で約2万円の貧困層にとって、安価ではありません。
※1 医療保険を使うことによって、実質自己負担額は1〜3割

医療の格差

フィリピンでは大きく分けて国立と公立と私立の病院があります。最新設備が整った綺麗な病院の多くは、私立の病院です。富裕層の人々は施設の整った私立の病院へ行きます。その施設の個室にはエアコン、バスルーム、キッチン、大型テレビなど備え付けられており、ホテル並みの部屋で不自由なく過ごすことができます。1泊の値段は貧困層の1ヶ月の世帯収入に匹敵する約8,000ペソから10,000ペソです。その一方で、貧困層の人々が入院する場合は医療費の安い国公立の病院を利用します。しかし、設備の面や、病室などでの環境は私立の病院を比べると劣ってしまうのが現状です。お金がないがために、病院へ行くことができなかったり、最新の医療が受けられなかったりすることによって、毎年多くの助けられるはずだった命を落としています。

私立病院の個室

最後に

日本の平均寿命は87歳で、フィリピンでは69歳です。日本とフィリピンの差は歴然としています。その一因として、医療が関係しています。日本では医療保険により、自己負担額が1割〜3割で世界トップレベルの医療を受けることができます。その一方で、フィリピンではお金がないと医療を受けることができませんが、多額のお金を払うことができれば、いい医療を受けることができます。お金で全てが決まってしまうのが、現状です。いつの日か、生まれた場所、富、貧困、国籍、年齢、性別が関係なく、誰もが平等に生活できる社会、そして医療も受けられる社会に世界がなることを願っています。

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