DAREDEMO HEROの活動するフィリピンでは、世界最長の6か月に及ぶロックダウン措置が続いています。その実態をご紹介します。

フィリピンの感染者数

現在、フィリピンの感染者総数は、約220,000人(※8月31日時点)で日本の68,000人の約3倍以上です。さらに、現在の感染者数は約60,000人で日本の9,400人の6倍以上です。

フィリピンの人口は、1億98万人(2015年フィリピン国勢調査)で日本の1億2,593万人よりも少ないことから、いかに感染が蔓延しているのか、想像していただけるかと思います。

さらに感染者数は、あくまでも検査を受けて結果が出ているケースのみで、貧困層や山岳部や離島では、感染者が出ていても検査を受けることができず、統計にも反映されていません。

何ができて何ができないの?

一言に「ロックダウン」といっても、フィリピンの場合は4つ段階に分かれています。そして、9月1日本日、セブ市は新たにひと段階規制が緩和されました。

ECQ(Enhanced Community Quarantine)
強化されたコミュニティ隔離措置

一番規制が厳しい段階で、基本的に外出は禁止、運動や集会も禁止、公共交通機関も全て止まった状態です。

MECQ(Modified Enhanced Community Quarantine)
修正を加えた、強化されたコミュニティ隔離措置

基本的には外出が禁止されていますが、営業が許される業種が増え、限られた人数での集会やスポーツが許可されます。

GCQ(General Community Quarantine)
一般的なコミュニティ隔離措置

外出の制限が緩和され、公共交通機関も規制人数までであれば利用が可能。MECQよりもさらに営業が許される業種が増えます。

MGCQ(Modified General Community Quarantine)
修正を加えた、一般的なコミュニティ隔離措置

そして、今のセブ市の規制段階であるMGCQですが、本来は外出や移動がより緩和されるはずでしたが、実際は少し違うようです。

MGCQ下であっても、以下の制限は継続します。
・公共の場および乗り物の乗車中には、常にマスクとフェイスシールドの着用をすること。
21歳以下および60歳以上、持病を持つ、妊婦などの市民は、不要不急の外出は禁止し自宅自粛するものとする。
・夜10時から朝5時までは外出禁止とする。
・セブ市から発行された外出許可書は、MGCQ下でも提示が求められます。
(番号によって外出ができる曜日が指定されています)

さらに、本来であればMGCQであれば許可されるはずだった、学校の再開もまだ実現していません。


人々が待ち望んでいた、教会でのミサも人数は限定されていますが、再開されています。

経済回復が一番の課題

このような状況の中で、人々が一番懸念している問題は「経済回復」です。
現在、様々な業種の営業が再開されています。しかし、例えば飲食店やホテルであれば、営業が許可されても現地の人々の多くが外食をする余裕がありません。
さらにセブ島の大きな産業の一つである観光業は、海外からの旅行客を受け入れていないため、ほぼ壊滅的です。


普段は空席を探すことが難しいフードコートも、このように閑散としています。

建設業などは、雇用の大きな受け皿となっていますが、ロックダウン中に地元に戻ってしまった人々は、国内移動の手続きに時間がかかり、都市部で職に就くことが難しいです。都市部に住む人々も、公共交通機関が不足しており、移動がとても大変な状況です。


ジプニーに代わり、このような大型バスが運行していますが、数が全く足りていません。

取り残される貧困層の子どもたち

DAREDEMO HEROとして一番心配な問題が子どもたちの教育です。子どもたちは3月から現在に至るまで、24時間外出が禁止されています。そのため、交流できるのはごく限られた、近隣の人々のみです。そこには、子どもたちに勉強を教えてくれる大人はいません。

子どもたちは、学校の授業でも勉強を学びますが、それ以上に集団生活や、友達との交流の中で様々なことを学び、成長していきます。学校が閉校を続けることにより、子どもたちはこれらすべての機会を奪われたままです。


DAREDEMO HEROの奨学生は基本的に自宅で、当団体から出された課題に取り組んでいます。

今、私たちにできること

止まらぬ感染拡大、経済の回復、子どもたちの権利、全てにおいて問題が大きすぎて、私たちには何もできないように感じてしまうこともあります。

しかし、こんな時だからこそ私たちがやらなければいけないことがたくさんあります。常に最新の情報を入手し、最も支援を必要としている人々にいち早く必要な支援を提供し、そしてより多くの子どもたちに学ぶ権利を与えること。

簡単なことではありませんが、DAREDEMO HEROには私たちの活動を支えてくださる、たくさんのご支援者様がおります。皆様の想いを最大限の形に変えて、現地の人々に届けていきたいと思います。

そして、1日も早い事態の収束を、心から願わずにはいられません。


MGCQになり、フィリピン人スタッフもオフィスに通勤ができるようになりました。