DAREDEMO HEROの奨学生2名が、アメリカでパイロットのライセンスを取得するという、夢のようなプロジェクトが始動しました!こちらで、2人が夢を叶えていく姿を記録していきます。
▶概要は「PRtimes」をご覧ください。
叶うはずのなかった夢「パイロット」
DAREDEMO HEROの奨学生は、それぞれの将来の夢を実現するために、日々頑張っています。奨学生の夢は「医者」「学校の先生」「看護師」「会計士」など様々ですが、どれもDAREDEMO HEROの支援がなければ、叶えることが難しいものばかりです。
私たちはいつも「夢の実現まで応援する!」と約束をしています。それでも、子どもたちには口にすることもできなかった夢があります。
それが「パイロット」です!
一般的にパイロットになるためには、学費だけでも800万円以上かかるとされています。DAREDEMO HEROの奨学生の家庭の年収は50万円にも満たないため、この金額がいかに非現実的なものかご理解いただけるかと思います。
貧困層の子どもたちは、幼いころパイロットに憧れを抱いたとしても、成長するにつれて現実を知り、2番目の夢を自分の夢として受け入れていくしかありません。
突然舞い降りたビックチャンス!
昨年10月、ご支援者様より突然ご連絡をいただき
「奨学生の中に、パイロットになりたい子どもはいますか?」
と尋ねられました。
奨学生とはいつも夢の話をしているため、DAREDEMO HEROの奨学生でパイロットを目指しているのは、小学6年生のハジメだけであることを伝えると、
「もう少し大きい子では、いないですか?」
とリクエストを頂いたため、念のために奨学生全員に話をしてみることにしました。
すると、驚いたことに
「本当はパイロットになりたかったんだ!」
と、目を輝かせて、内に秘めた想いを語る奨学生が2名いました。それがマイケルとクリスティンでした。
そのことをご支援者様にお伝えすると、なんと!!!「2人をアメリカに送り、パイロットのトレーニングを受けさせる支援をしたい」と信じられないお言葉をいただきました。そこから、この壮大なプロジェクトがスタートしました。
選ばれた2人の奨学生
今回選ばれたのは、昨年大学に進学したばかりのマイケルとクリスティンの2人です。DAREDEMO HEROでは2人が小学生のころから10年間支援を続けています。2人がどれだけ真面目で、頑張り屋かをよく知っています。
2人であれば、この先にどんな苦労があろうと、きっと最後までやり抜いてくれると信じています。
10年前、緊張した面持ちで写真に納まる小さな子どもたちが、DAREDEMO HEROの支援を受けて、大きく成長しました。
渡米までの険しい道のり
フィリピン人が、アメリカに留学をするということは、容易なことではありません。まず、パスポートを取得する段階で必ず面接が必要であり、セブでの面接は当時3か月先までいっぱいの状態でした。そのため、パスポートを取得するためにマニラまで行き、どうにかパスポートを取得することができました。
パスポートの次は、VISAの取得です。M-1ビザと呼ばれるアメリカの学生VISAの取得は、日本人にとってはそれほど難しいことではありませんが、フィリピン人にとっては大きな壁があります。残念ながら、過去に多くのフィリピン人がアメリカに不法滞在を繰り返している事実があるため、フィリピン人のVISA発行にはアメリカは非常に慎重です。特にフィリピン人女性がアメリカVISAを取得することは、とても難しいです。
そのため、本来は2人そろってのトレーニング開始を計画していましたが、まずは先にマイケルが渡米することとなりました。
クリスティンより一足先に渡米を果たした、マイケルは順調に飛行訓令を進めています。
クリスティンの新しい門出
マイケルに続き、アメリカに留学をする予定だったクリスティンですが、最終的にアメリカのVISA取得を断念せざるをえない状況になってしまいました。何度も思い描いた、憧れのアメリカでのパイロット訓練ですが、クリスティンは「今は、その時ではない。きっと神様が自分のために試練をくださっている」と信じ、現実を受け入れました。
だからといって、パイロットになる夢を諦めたわけではありません。クリスティンは、5月からセブのパイロット養成校にて訓練をスタートさせました!
夢を諦めない強い意志があれば、そこにたどり着くための道は、無限に存在します。クリスティンは、最後まで諦めず、自分の道を歩き始めました。
※当事業は全額一般財団法人さち風会(東京都港区 代表理事:福田晴次)様のご支援により実施されています。