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DAREDEMO HERO 年度末表彰式!

DAREDEMO HERO 年度末表彰式!
公開日:

夏休みの特別補習の最終日に、この一年間の努力を称える表彰式が行われました!

DAREDEMO HEROの表彰式

DAREDEMO HEROの奨学生の多くが常に優秀な成績を収めています。その中でも特に優秀な成績を収めた学生と、DAREDEMO HEROの活動にて特に努力が認められた学生に、彼らの頑張りを称える機会を設けています。

フィリピンでは、全教科で90点以上を保持した生徒を「Honors」、95点以上を保持した生徒を「High Honors」と呼んでいます。今回はHonor Student及びHigh Honor Studentを36人の奨学生が獲得することができました!

フィリピンの表彰式は日本のものとは一味違い、まるでパーティーのようです。自分の名前が呼ばれたら大声で叫び、飛び跳ねて喜びます。3グループを3位、2位、1位とランク付けして表彰するとき、たとえ自分たちのグループが3位(最下位)だったとしても声を上げて喜ぶのです。また表彰されたのが自分ではなくても、表彰された人に称賛の言葉を掛けたりハイタッチしたり、自分のことのように喜びます。DAREDEMO HEROの奨学生は、お互いが競い合うのではなく、認め合い、高めあって成長していきます。

自分の作品を解説します
みんなで喜びます!

優秀卒業生の言葉

今年度は、DAREDEMO HEROが初の大学卒業生を輩出した記念すべき年です。卒業生は3人とも優秀な成績を収めて卒業しましたが、その内1人はなんとフィリピン最高峰の大学であるフィリピン大学の優秀成績者(Cum laude)という称号を得ました!

彼女はもちろん今回の表彰式でも表彰され、他の奨学生の前でスピーチを行いました。能力に優れたDAREDEMO HEROの奨学生の中でも特別に優秀な彼女は、年少の奨学生にとって憧れの存在です。彼女のスピーチの内容をご覧ください。

リアン(フィリピン大学 数理学部 卒業)のスピーチ

私の学問の旅を振り返ってみると、DAREDEMO HEROファミリーが私に与えてくれた揺るぎないサポートと信頼に対して、言葉では言い尽くせないほどの感謝の気持ちでいっぱいです。DAREDEMO HEROの寛大な尽力と応援は、私の教育に関わる経済的負担から私たち家族を助けてくれただけでなく、私に大きな夢を描き、名誉ある立派な人間になるために努力する機会を与えてくれました。

幼い頃から、私は自分の行動に慎重で、内向的な性格でした。私はいつも、自分が他の人たちよりも輝いていないと思っていました。しかし、みんなが私の可能性を信じてくれたことが原動力となり、このUP Sablay(成績優秀に与えられるたすき)とCum Laude(成績優秀者の称号)を獲得することができました。

在学中は夜中まで勉強し、精神的な衰弱、厳しい試験が続き、「これで本当に良かったのか」という疑念すら覚えることがありました。実は、私は勉強のプレッシャーからいつも、家族や友人との集まりに参加することができませんでした。それでもここまで頑張ってきた経験は、大学卒業後の人生の舵取りに役立つと信じています。DAREDEMO HEROのサポートと理解に深く感謝しています。このゆるぎない支援がなければ、私はここまで来られなかったと思います。

私の人生の次の章に進むとき、私は常に、DAREDEMO HEROが私に教えてくれた価値観と素養を持ち続けると思います。DAREDEMO HEROが私を助けてくれたように、私は自分のように貧しい子どもたちが、目標を達成するのを助けることで、地域社会に恩返しをするつもりです。一人の子どもの人生をより良いものにすることができれば、親切の連鎖反応を起こし、世界に前向きな変化をもたらすことができると信じています。そうすることで、未来の世代は人生のあらゆる困難に立ち向かう自信を持つことができます。その道のりを支え、導いてくれる人がいれば、誰もが人生でより大きな偉業を成し遂げることができるということを、私は強く信じています。

スピーチするリアン

奨学生に聞いてみた!

エラ(High Honors, Best Research Titles)

私の通う学校では、テストの点数よりも「社会問題をどう解決するか」についての発表やセミナー開催など、パフォーマンスに重点を置いています。今回は優秀なグループメイトに恵まれ、いい影響をたくさん受けました。そして、一緒にひとつのものを作り上げることに情熱を注ぐことができました。そうして去年の私には想像もできないような賞をもらうことができました。このような成果を得られたのは、優秀な人たちを見て、自分もそうなりたいと強く思い、それに見合った努力をできたからだと思います。

DAREDEMO HEROでの経験も今回の受賞の要因の一つだと感じています。DAREDEMO HEROでの生活は私自身の気持ちや人格に変化をもたらし、チームの中心としてやっていける自信につながりました。

今年から大学に進学しますが、大学では今年得た学びや仲間から受けたいい影響を生かし、新たな環境でも頑張っていこうと思います。一方で、今年は頑張りすぎて自分を追い込んでしまったこともあったので、プレッシャーを受けすぎないように自分の精神面について考えることは課題だと考えています。

クロエ(High Honors)

ハイスクール(日本での中学)に入ってからずっと、一年を通しての成績優秀者になりたいと常に思って頑張ってきました。優秀な成績をとることで、両親や周りの人に誇りに思ってもらえますし、なにより表彰されることは私にとってとても嬉しいことです。今年はそれを実現するために勉強をたくさんし、テストでいい成績を取れるように努力しました。

次の年も成績優秀者になれるよう、さらなる高みを目指したいです。現在所属しているサイエンスクラスに在籍するには、高成績(90点以上)を取り続けなければならないため、今年は英語、科学、数学により力を入れて頑張ります。

エラと他奨学生
クロエ

また今回の表彰式では、サマースクールのグループ展示の表彰も行われました。これは、6月中旬から一か月間行われたサマースクールでの活動を奨学生たちがそれぞれまとめたカードを製作し、それを3グループに分かれて展示をを行い、その中で最も優れた展示をしたグループのリーダーが表彰を受けるというものです。今年の優勝グループのリーダーであるキムにインタビューをしました!

キム(サマースクールのExibition優勝)

私たちのグループは初めから団結していたわけではなく、作業を通して徐々にチームとしての絆を強めていきました。アクティビティのゴールは1位になることというよりも、制作過程でチームワークを高め、みんなで努力することだと考えていました。しかし1位になったと発表されたときはやはりとても嬉しく、他のチームメイトとも声に出して喜び合いました。

作品は、フィリピンの流行に合わせたキャッチーなコンセプトを意識して製作しました。リーダーとしてメンバーたちが目標達成に向けて頑張る姿を見ることができ、嬉しかったです。リーダーの経験は初めてではありませんでしたが、すごく慣れているわけでもありませんでした。グループのメンバーが積極的に参加してくれて、全体で協力できたので、私も気を張らずに楽しくリーダーとしての役割を果たすことができました。

表彰式の後は…

今回表彰を受けた奨学生に対しては、お米一袋やお菓子が贈られました。大好きな家族のために、お米を持ち帰れることは、奨学生にとって何よりもうれしく誇らしいことです。表彰式後はもらったお菓子をみんなで分けてお菓子パーティーが行われていました!自分の頑張りに応じたご褒美ですが、喜びはみんなとシェアする、心優しい奨学生たちです。

夏休みが終わり年度が替わると、奨学生たちは新たな学年に進級します。彼らには引き続き厳しい勉学の道が待ち受けていますが、今回の表彰式での「自分の努力が評価される」という素敵な体験を糧に努力を続けていくことができるでしょう。

DAREDEMO HE ROの活動をご支援ください!

月1000円でラーニングセンターに通う子ども一人の1か月分の軽食を提供や、30人の子どもたちに炊出しができます。