DAREDEMO KIDSの通う、タランバン高校と、マンダウエサイエンス高校でMOVING UP Ceremonyが開催されました!
MOVING UP Ceremonyって何?
そもそも日本人にはなじみのないMOVING UP Ceremony。これは、高校(grade7~10)からシニアハイスクール(grade11~12)に進学する際の式典です。K12という新しい教育制度の導入により、フィリピンではこれまでの高校4年間に、シニアハイスクール2年間が追加されました。
▶K12についてはこちらをご覧ください。「フィリピン新教育システムの光と闇!! 」
▶シニアハイスクールについてはこちらをご覧ください。「シニアハイスクールって何? 」
多くの公立高校に、シニアハイスクールが併設されているため、大多数の生徒はそのまま同じ公立のシニアハイスクールに進学します。そのため、Graduation Ceremonyという言葉を使わずに、MOVING UP Ceremonyという言葉が使われるのです。
すべてはお祈りから始まる
今週は各学校で様々なイベントが行われています。それらすべてのイベントにおいて、始めにMASSと呼ばれるお祈りの時間があります。卒業式やMOVING UP Ceremonyでは、このMASSが約1時間続きます。
敬虔なキリスト教徒であるフィリピン人にとっては、子どもたちの成長も神に感謝すべきことです。卒業証書や襷も清められてから、生徒に授与されます。
今年もDAREDEMO KIDSが大活躍
日本と同じように、フィリピンでも卒業式やMOVING UP Ceremonyでは、成績優秀者がスピーチを行います。今年のタランバン高校の卒業生代表は、DAREDEMO KIDS最年長のジェームスでした。ジェームスは、当団体で支援を開始してから、5年間常に学年トップの成績を収め、最後まで学年トップで卒業しました。
ジェームス以外も、タランバン高校のシェーン、ジェニー、セカンデル全員が、サイエンスクラス(特進クラス)で成績優秀者として卒業し、マンダウエサイエンス高校(詳細は下記リンクをご覧ください)に通うザーラも同じく成績優秀者として卒業しました。
▶サイエンス高校についてはこちらをご覧ください。「新たな伝説の始まりか!? 」
公立校とサイエンス高校の違い
今回、タランバン高校(一般的な公立校)とサイエンス高校、両校のにMOVING UP Ceremony出席し、一番大きな違いを感じたのが保護者の式中の様子です。
日本では考えられませんが、タランバン高校のMOVING UP Ceremonyでは、保護者が式中にお菓子を食べたり、ずっと携帯電話をいじっていたり、隣の人と大きな声で話し続けたりと、決して厳粛は雰囲気ではありませんでした。
一方同じMOVING UP Ceremonyでも、サイエンス高校では保護者が子どもたちの様子を静かに見守り、お菓子を食べたりする姿も見かけませんでした。そもそも、サイエンス高校は公立の高校に比べ、富裕層が多く、その服装や持ち物も公立高校とは違いを感じました。
DAREDEMO HEROでは、保護者に対する道徳教育や、教育の重要性を伝えるセミナーを定期的に開催しています。子どもたちがどんなに頑張っても、保護者が教育に理解を示し、子どもたちの教育に力を注ぐ努力をしなければ、子どもたちは勉強に集中して取り組むことができません。
環境という意味では、DAREDEMO HEROの子どもたちは決して恵まれているとは言えません。しかし、私たちの力で整えることのできる環境はしっかり整え、子どもたちが勉強に集中できるように努めています。
5人の今後の進路
今回MOVING UP Ceremonyに参加した5人のDAREDEMO KIDSは、8月からシニアハイスクールに進学します。全員がよりレベルの高い教育を受けるため、大学付属のシニアハイスクールに進学する予定です。
公立の学校は授業料が無料ですが、私立大学付属のシニアハイスクールは授業料がかかります。授業料、制服代、教科書代はご支援者様から頂いたご支援金より、DAREDEMO HEROが全額支払いを行っています。
▶シニアハイスクールの重要性についてはこちらをご覧ください「フィリピンの教育問題とDAREDEMO HEROの支援 」
新しい環境では、これまでにない様々な出会いや経験が待っているはずです。子どもたちには無限の可能性が秘められています。たくさんの刺激を受け、夢の実現に向けて突き進んでもらいたいと思いす!