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マグニチュード6.9の地震発生
2025年9月30日、セブ島北部をマグニチュード6.9の地震が襲いました。
DAREDEMO HEROでは、発災翌日から被災地の状況を確認し、飲料水・食料・毛布・ソーラーライト・衛生用品などの緊急物資を届けました。
支援が届きにくい山岳部や沿岸地域を中心に活動を展開し、特に被害の大きかったタボゴン地区では、避難所や仮設住宅として使える大型テント7基を寄贈。このテントは、今も多くの被災者の生活を支える拠点となっています。


台風25号、セブを直撃
復興の兆しが見え始めた矢先、11月4日に台風25号がセブ島を直撃しました。
最大瞬間風速50メートルを超える暴風と記録的な豪雨により、セブ州全域で甚大な被害が発生。家屋の倒壊や冠水が相次ぎ、事務所周辺の川沿いの家々も流され、多くの奨学生の家庭が被災しました。


発災直後の安全確認と被害調査
台風通過直後から現地をまわり、3つのラーニングセンターと農業支援地区の安全確認を行いました。
建物や畑には一部損壊がありましたが、幸いにも甚大な被害は免れました。続いて、9月の地震被災地も再調査し、こちらも台風による大きな影響は確認されませんでした。
一方で、セブ市周辺の被害が甚大だった地域は、川沿いの家々は跡形もなく流され、その被害も範囲も被災者の数も全てに置いて甚大すぎて、自分たちに何ができるのか、途方に暮れてしまいました。


タランバン地区での緊急支援
台風が通過した翌日、私たちはまず、被災者に乾いた洋服を届ける支援を始めました。多くの人が土石流から命からがら逃げ出し、身につけているのは濡れた泥だらけの服だけ。事務所に保管していた日本からの支援物資をすぐに取り出し、避難している家族や子どもたちへ配布しました。
「久しぶりに乾いた服が着られる」と涙を流して喜ぶ姿が、今も心に残っています。


それから数日後、被災状況を確認しながら、今の自分たちが最も力を発揮できる場所はどこかを検討し、奨学生が多く被災し、事務所からすぐ近くにあるセブ市タランバン地区を当面の支援地域に決定しました。この地区はセブ市内にも関わらず、発災から5日が経っても、行政や他団体からの支援はまだ届いていませんでした。
そこで、避難所となっている小学校の教室で生活する158世帯に対して、緊急支援を開始しました。
生理用品やおむつ、せっけん、シャンプー、下着などの衛生用品に加え、最も求められていたフロアマットと毛布を全世帯に届けました。教室の床にマットを敷き、毛布に包まって休む人々の姿、そして子どもたちの「ありがとう」という言葉が、私たちの胸に深く刻まれました。


発災から1週間以上が経過し、避難所には支援物資を届ける人は少しずつ増えていますが、家財道具をすべて失った人々には、調理をするための道具がありません。お米やインスタント麺をいただいても、火を使えなければ食べることができません。そのため、158世帯に卓上コンロとガス、鍋を配布しました。
このの支援で、避難所にいる皆さんが自分たちで温かい食事を作れるようになりました。小さなことかもしれませんが、「自分で作って食べる」ことが、日常を取り戻す大きな一歩だと思います。


タランバン地区では、自宅周辺がいまだに泥に覆われたままの家庭が多く、片付け作業は大変危険な状況です。泥水の下にはガラス片や釘が沈んでおり、破傷風などの感染症のリスクも高いため、長靴は被災者から最も求められていた支援の一つでした。そこで、避難所で生活する160世帯に長靴を配布し、安心して自宅の清掃を進められる環境を整えました。
また、金銭的余裕がない家庭では、掃除に必要な道具すら揃えられない状況が続いています。そのため、新たに「清掃用具の貸し出し事業」を開始しました。同地区で被災した奨学生の保護者が管理を担当し、必要な道具を1日単位で借りられる仕組みです。今後は高圧洗浄機など、より専門的な清掃器具も揃えていく予定です。
これらの取り組みはすべて、1日も早く自宅に戻り、元の安心した生活を取り戻してほしいという思いから始めたものです。DAREDEMO HEROは、被災したご家庭が自分たちの力で復興へ進めるよう、今後も現場に寄り添った支援を続けていきます。


この活動は、地震被災地支援のために多くの方々からお寄せいただいたご寄付によって実現しました。今回の台風25号では想定を超える深刻な被害が発生し、現地では一刻を争う支援が必要な状況でした。そのため、私たちは支援者の皆さまに現状をご報告し、ご理解とご賛同をいただいたうえで、支援の対象を台風被災者にも拡大いたしました。
お預かりした大切なご寄付は、命と生活を守るための緊急物資として活用させていただいております。温かいご支援とご協力に、改めて心より感謝申し上げます。
日本への発信
今回の地震、台風の被害について、日本での報道はほとんどされていません。そのため、被災地の現状や、復興の様子を日本の方にお伝えすることが非常に難しい状況です。そんな中、当団体では朝日新聞、NHKなど様々なメディアを通じて、現地の様子を発信し続けています。



日本からの応援
12月6日、日本からNPO法人JIYUの皆さんが約130名で避難所の支援に駆け付けてくださいました。日本からご持参いただいた高品質の衣類や文房具、さらに現地で調達したサニタリー用品や食べ物など、「今必要とされている物資」を直接届けてくださいました。
当日は支援物資の配布だけではなく、子どもたちやお母さんたちが思いっきり笑って楽しめる、様々なアクティビティを準備下さり、避難生活の辛さをつかの間でも忘れられるひと時となりました。


12月15日現在の被災地の様子
事務所近くの避難所は、これまで何度か閉鎖の危機に直面しながらも、現在も閉鎖されず、約100世帯の方々が避難生活を続けています。多くの住民は、壊滅的な被害を受けた自宅跡へ戻り、片付けや再建を進める予定です。
DAREDEMO HEROでは、復興に必要な清掃用具の貸し出しを行い、電気が使えない状況に対応するため発電機を設置しました。また、高圧洗浄機を配置し、効率的な泥の除去を支援しています。しかし、地域の通路には依然としてヘドロが残り、ハエが発生するなど、不衛生な環境が続いています。


一方、事務所から離れた被害の大きい別の地域では、すでに避難所が閉鎖され、住民は簡易的なテントでの生活を余儀なくされています。私たちにできる支援には限りがありますが、被災者が少しでも希望を持って日々を過ごせるよう、そして1日も早い復興につながるよう、現地の状況に寄り添った支援を今後も継続してまいります。


仮設教室で迎えた1日遅れのクリスマス支援
地震の影響で校舎が使用できなくなったKal-anan小学校では、DAREDEMO HEROが寄贈した大型テントが、現在、仮設教室として活用されています。 本日は、この仮設教室にて、1日遅れのクリスマスとして支援活動を実施しました。 今回は、私たちが日頃支援している奨学生たちも参加し、日本から届いた支援物資とともに、子どもたちに人気のジョリビー200食を配布しました。
被災地では今も不自由な生活が続いていますが、奨学生が「支援される側」から「支援する側」として関わり、笑顔が広がる時間となりました。 被災地の子どもたちにとっても、素敵なクリスマスプレゼントとなりました。 改めまして、皆様のご支援に心から感謝いたします。


現在の状況とこれから
台風25号の被害による死者数は少なくとも204人、行方不明者は109人に達しました。セブ州を中心に被害が拡大しており、今も多くの人々が避難生活を続けています。一方で、セブ市内の主要な観光施設や商業施設はすでに営業を再開しており、島の中では「日常」と「非常」が混在する状況が続いています。
DAREDEMO HEROは、被災者の生活再建、子どもたちの学びの継続、そして地域の復興を目指して、現地の声に耳を傾けながら、今後も着実に支援を続けていきます。どんなに困難な状況の中でも、人々の笑顔と希望を守るために。私たちは現場に根ざした支援を一歩ずつ積み重ねていきます。
2025年12月15日現在
総支援額:6,576,430円-支援者数:のべ391名様



現在、3回に分けて3,100,000円を、現地NGOに活動資金として送金しています。
寄付金使用用途
・地震、台風 緊急支援費(食料・医薬品等) ¥650,087
・大型テント(7基)および修繕費 ¥1,001,848
・プリンター寄贈(プリンター・インク・紙) ¥74,807
・産業支援(農業復興費) ¥280,000
・奨学生義援金(全壊・半壊世帯対象) ¥226,800
・台風支援物資(寝具・調理器具・掃除用具等) ¥744,776
・避難所運営にかかる費用(光熱費・食費等) ¥107,932
・活動経費(車両費、ガソリン代、危険手当等) ¥345,914
・支援活動に係る団体経費 ¥980,000
合計:¥4,412,165(12月15日付)


