フィリピン人が愛してやまない「Tuba」今回はそんな「Tuba」についてご紹介します!!
目次
「Tuba」って何?
フィリピンのルソン島南部や、セブ島をはじめとするビサヤ地方の田舎道沿いには、プラスチックのタンク(ガソリンタンク)に入った紅い液体が軒先に並んでいるのが目に入ります。
これが「Tuba」の正体です!!
日本でいう「どぶろく」のようなもので、各家庭で作られる自家醸造酒です。
意外と大変なTuba作り
自家製醸造酒と聞くと、簡単に作れそうなイメージがありますが、その工程は意外と大変です。
①たか~いヤシの木に登って、ジュースを採取
地元の人は、ひょいひょいと登っていきますが、まっすぐに伸びたたか~いヤシをの木を登ること簡単なことではありません。ヤシの木には足や手をかける溝が掘られていますが、それでも命綱もない高所作業が危険を伴います。
ヤシの木のてっぺんまで登り、ココナッツの花芽を縛った後にそれを切って、筒などに差し込みます。そこに樹液が溜まり、自然に発酵します。日本ではやったココナッツウォーターとはまた別のものです。
②オレンジの色付けをする
発酵した樹液に、Tongogという木のくずのようなものを混ぜ、オレンジ色に着色します。そのままの樹液は白濁しており、時間がたつとお酢になります。現地の人は、白濁したものはお酢、オレンジ色のものはTubaと認識しているようです。
③コーラと割って飲むのがセブ流
フレッシュなTubaはほんのり甘く、非常に飲みやすいです。少し時間がたつと、酸味が混じり独特のにおいも出てきます。そんな時は、コーラを少し混ぜて飲むと、とっても飲みやすくなります。
Tubaは健康飲料!?
アルコール度数5%未満のTubaは、現地の人々にとってはお酒というより、健康飲料のような存在です。昼間から仕事の合間の気つけ薬として、飲む人もいます。実際に、Tubaを飲んだ後は身体がポカポカして、酔っぱらうというよりも元気になります。しかし、飲みすぎるとしっかり酔います。
価格はビールや他のお酒に比べて半額程度のため、田舎の寄り合いや、お祭りでもよく飲まれます。価格は写真のサイズで7ペソ(約15円)です。
やっぱりあるんですね・・・
地酒があれば、やはり早飲み大会が存在します。各地のツワモノたちが集まり、1ガロン(約3.8L)のTubaを一番早く飲んだ人に5,000ペソ(約12,000円)の賞金が授与されます。いくらアルコール度数が弱いからと言って、1ガロンの一気飲みは相当つらそうです。
コミュニケーションツールのひとつ
フィリピンでは、みんなでお酒を飲むときに、一つのグラスを回し飲みで使います。お酒は酔っぱらうためというよりは、お互いの信頼関係を深め、その場を楽しむために使われているようです。
皆さんもセブにお越しの際は、ぜひローカルに混ざって、Tubaをお試しください!!
※ものによってはお腹を壊すことがありますので、詳しい人と一緒に飲んでください。