フィリピンでは今日、各地区の選挙が一斉に行われるために祝日です!日本と違うフィリピンの選挙事情をお伝えします。
選挙の日は祝日!
フィリピンには各CITYの中にいくつもの地区があり「BARNGAY(バランガイ)」と呼ばれます。今回の選挙はその各バランガイのキャプテン及び議員を決めるためのものです。
日本とは違い、フィリピンでは投票できる地区の変更がとても難しいため、この選挙のために大体の人は自分の地元へ帰ります。それもあってバランガイ選挙の日は国内は祝日となります。
ちょっと変わった選挙方法
この日セブ大手の新聞サンスターに選挙の方法が掲載されていました。
これによると、バランガイキャプテン及び議員の選挙(BRGY)だけでなく、バランガイ議会青年部の選挙(SK)も同時開催されます。
ちなみにこのSKとはフィリピン国籍を持つ18−24歳の人が立候補でき、その地区の特に青年に関する物事の取り決めを行ったりバランガイ議会の補佐をする機関です。
選挙権を持つ人は、①15−17歳・②18–30歳・③31歳以上の3つのグループに分けられます。①のグループはSKのみ、②はSKと BRGYの両方、③はBRGYのみ選挙権が与えられます。
投票用紙も日本のようなものではなく、投票する候補者の名前を自分で記入する方式です。
候補者の名前がわかるよう、投票所の周りではそのサポーターたちが候補者リストを配布しています。みんな使い終わるとポイ捨てするので紙だらけです。
賑やか過ぎる選挙運動
日本では、選挙カーが市内を回ったり、駅前で演説をするのが一般的な選挙活動方法ですよね。フィリピンでも選挙カーが街中を走りますが、まるでパレードのように賑やかです。スピーカーから音楽を流してディスコカーのようになっている時もあります。また本当は違法ですが、地方のバランガイの選挙活動中には候補者が支援者にお金を配ることもあるようです。
町中に貼られているポスターも独特です。「DREAM TEAM」と書かれたターパリンに、バランガイキャプテン立候補者とそのキャプテンとともに立候補している議員候補が載せられています。キャプテンと議員への投票はそれぞれ別で行われるのですが、基本的に投票者は自分が支援する立候補者のいるチーム全員に投票するそうです。
選挙中禁止されていること
1983年、当時国民からとても人気のあった大統領候補者ニノイ・アキノ氏が亡命先のアメリカから帰国した際、当時独裁政権を握っていたマルコスによって銃殺された事件がありました。こういった過去もあり、選挙期間中は暴動などに対してより警戒が張られています。驚きなのは、選挙前日と当日、フィリピン人はお酒を飲むことが禁止されています。お店で購入することさえ禁止です。これも、酔っ払って自制心をなくし、思わぬ行動に出ないためと言われています。
日本とは違うフィリピンの選挙事情
フィリピンの投票率は80%を超えます。これは日本と違って、投票が「権利」ではなく「義務」であるからです。現に2回不投票を繰り返した場合は投票権が剥奪され、その再取得にはとても手間と時間がかかります。また、国民の多くが現在の政治に不満を持っており変化を求めていることが、この数字に表れています。
DAREDEMO KIDSが目指しているのはそんな政治・国を変えていく「未来のリーダー」です。今回の選挙で少しでも貧困層の生活を改善してくれる「リーダー」が選出されることを期待したいです。