現在、全世界で猛威をふるっている新型コロナウィルス感染症。子どもたちが暮らしているセブ島では現在どのような状況なのか詳細をお伝えします。

セブ島で行われている対策

DAREDEMO HEROが活動するセブ島は、この1週間で大きく変わりました。フィリピン政府が、コロナウイルス感染予防に、様々な政策を打ち出し、現地に住む人々は日々変化する政策に翻弄されています。

現在、セブ島では新型コロナウィルス感染症の拡大を防ぐ為、以下の対策が行われています。(3月22日現在)

・全私立・公立学校の休校。
・外国人に対するビザ発給停止(新規のみ)。
・全語学学校の休校。
・空路及び海路の制限。
・ジムやカラオケ、娯楽施設の閉鎖。
・人と人との物理的な距離を保つ(1m以上離れる)。
・夜8時から朝の5時まで外出禁止(セブ市)。
・地区と地区の間に検問所を設置。
・学生と60歳以上の方の外出を24時間禁止。
・公共の場所でのアルコールを一切禁止とする(現在セブ市のみ)。

政府の発表は、国レベル、州レベル、市レベルのもので分かれており、それぞれが別の政策をとっています。

例えば、夜間の外出に関しては、DAREDEMO HEROのあるセブ市は夜8時以降の外出が禁止されていますが、隣のマンダウエ市は夜10時以降の外出が禁止です。セブ市はアルコールの販売、提供が一切禁止されていますが、隣のマンダウエ市では現時点では購入も提供も可能です。

24時間外出禁止に関しても、セブ州は65歳以上、セブ市は60歳以上と微妙に違います。

その為、市と市の間には、チェックポイントと呼ばれる、検問所のようなものが設置されており、1人1人の体温測定なども行っています。

DAREDEMO KIDSが受ける影響

このような状況の中で、子どもたちの生活も一変しました。
まず、学校が突然休校になってしまったため、学校で学ぶ機会が失われてしまいました。せめて、HERO’S HOUSEでの特別授業を続けようと、カリキュラムを作り、準備を進めていく中で学生の外出が24時間禁止されてしまいました。これにより、子どもたちはHERO’S HOUSEに来ることもできなくなってしまいました。

最後の手段として、現在子どもたちの家庭訪問を定期的に行っています。家庭訪問では、子どもたちに宿題や課題を届けるだけでなく、大きなミッションがあります。それが、子どもたちの命を守ることです。

フィリピンの貧困層は、基本的に貯蓄はありません。毎日その日の食費をその日の収入で賄っています。子どもたちの親の多くが、ジプニー(乗り合いバス)運転手や、ハバルハバル(バイクタクシー)運転手、道端で何かを売る仕事など、非常に不安定な仕事についています。移動が制限されているため、ジプニーやハバルハバル運転手の収入は激減、人が外に出てないため、道端での販売も売り上げがありません。

さらに心配なのが、DAREDEMO KIDSの中には60歳以上の保護者と2人で暮らしている子もいます。彼女たちの家では24時間誰も外出ができないことになります。助け合いの文化が根付くフィリピンですが、この状況の中で、それぞれが生き残りために必死です。

 
レイアとクリスティンの家では、誰も外出ができません

その為、家庭訪問の際に緊急性の高い家庭には、お米や非常食の配布を始めています。何か困ったことがあったら、いつでも電話をするように伝えていますが、中には電話をするための連絡手段がない家庭もあります。このような状況の中で、私たちができることは各家庭を訪問し、子どもたちの無事を確認することです。

今後の問題

このような状況ですので、少しづつではありますがスーパーの品物も少なくなっています。特に子どもたちの家庭に届けたい、お米や缶詰やインスタントヌードルの購入が難しくなっています。このままでは、子どもたちに最低限の食事を届けることも難しくなります。

また、このような状況の中でも、私立の学校ではオンライン授業が行われています。しかし、子どもたちの家にはインターネットがないため、外出禁止令が出る前はHERO’S HOUSEに来て、オンライン授業を受けていましたが、今はそれもできません。
家が遠いジェームスは、現在HERO’S HOUSEに宿泊し、オンライン授業を受けています。ジェームスは外出ができないため、生活に必要なものは全てDAREDEMO HEROで提供しています。今後、このような子どもたちが増えていく可能性があります。


HERO’S HOUSEに宿泊して勉強に励むジェームス

さらに、子どもたちの親が次々と失業をしており、生活ができない家庭が増えてきます。

DAREDEMO HEROの運営上でも、大きな不安がありますが、今はとにかく子どもたちがこの事態を無事に乗り越えられるよう、出来る支援を続けていくしかありません。

心から、この事態が1日も早く収束し、子どもたちがHERO’S HOUSEに戻ってくることを祈るしかありません。