結婚にも及ぶ貧困の影響

結婚にも及ぶ貧困の影響
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先日、DAREDEMO HERO双子奨学生エラ・エレインのママ、ジェニファーの結婚式がありました!なぜ今になって結婚式なのか?その理由を解明します!

15年越しの願いが叶う日

DAREDEMO HEROの活動をいつも積極的に手伝ってくれるエラエレインのママのジェニファーがこの度なんと!!結婚式を挙げました!

エラ・エレインの両親は長年、事実婚という形で共に生活し、子どもを育てていました。

エラ・エレイン家族

フィリピン人の家庭事情

フィリピンの貧困層には複雑な家庭環境を持つ子どもがとても多いです。DAREDEMO KIDSにも複雑な家庭環境の中で育つ子たちがたくさんいます。HERO’S HOUSE2には13人の子どもがいますが、正式に結婚している両親がいて、両親と共に暮らしている子どもはたったの5人だけです。大体、片親であるケースや、祖父母と生活しているケースが多いです。

エラ・エレインの両親は長年、婚姻届けを提出し、正式な夫婦になりたいと願っていました。しかし、フィリピンの結婚の手続きはとても複雑である事と、結婚式の費用がなかなか用意できなかったという理由で、結婚出来ずにいました。

エラ・エレインの両親はカトリック信者です。フィリピンの国教であるカトリックでは、結婚とは人間の果たすべき責任であると捉えています。人間の使命を果たさないと、天国には行けないと考えています。
パパは、自分の本職に加えて新たにハバルハバルドライバーとして働き結婚費用を用意しました!

フィリピンにおける結婚とは?

フィリピンでは、婚姻を挙行できる権限がある人の前で、結婚式を行わなければ婚姻を正式に認められません。婚姻を挙行できる権限のある人は、裁判官と牧師です。その為、結婚式のスタイルも2種類あります。

Civil Wedding

まず、1つ目に法的な結婚であるCivil Weddingです。裁判所で式を挙行する場合は、時間もお金もあまり掛かりません。新郎新婦共にカトリック教徒でない場合、このCivil Weddingが正式な結婚となります。

Church Wedding

2つ目に、宗教的な結婚であるChurch Weddingです。フィリピンには、カトリック信者が80%以上います。
結婚は、カトリックの伝統である7つの秘跡に含まれています。6つの儀式を得て、7つ目の秘跡が結婚となります。神の前で夫婦が1つになり永遠に愛することを誓います。

今回、エラ・エレインの両親は教会での結婚式を挙行しました。

エラ・エレインの両親

しかし、ここまでの道のりは遠く険しいものでした。ウエディングプランナーに任せるお金は用意できない為、教会の予約や、結婚式のドレス、披露宴での料理、その他もろもろ全て自分たちで用意しなくてはいけません。
親戚の数も多い為、Wedding Partyでは、たくさんの料理が必要になります。お祝い事に欠かすことの出来ないレチョンや、品揃え豊富な料理を並べる必要があります。

たくさんの親族
お祝いで食べるレチョン

フィリピンには、日本の様にお祝儀制度はない為、全て自分たちのお金で賄わなければなりません。今回、エラ・エレインの両親は月収の2か月分を結婚式の日のために費やました。それは、日々の生活もままならない貧困層にとっては、非常に負担の大きいものです。

それでも、2人はどうしても神様の前で永遠の愛を誓い、正式な夫婦になることを夢見てきたのです。それは、夫婦2人だけのためではなく、子どもたちの今後の様々な書類や手続きにもいい影響を及ぼすからです。

貧困が故に困難な事も多く、苦労も多いですが、今回結婚式を挙行し、真の夫婦になった2人はとても幸せそうでした。親の幸せは子どもの幸せでもあります。これからも仲良く笑顔の絶えない家族でいてくれることを願います!

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