今回は海外就労者として、海外に出稼ぎに行っているフィリピン人が、新型コロナウィルス感染症の影響をどのように受けているのかお伝えします。
海外就労者も失業
海外就労者はフィリピンでOverseas Filipino Workers(OFW)と呼ばれています。
OFWの詳細についてはこちらをご覧ください。
→フィリピンは海外就労大国?!
フィリピン労働雇用省は4月26日に国内の失業者数が、新型コロナウィルス感染症の影響で新たに140万人失業したと発表しました。
そしてもちろん、新型コロナウィルス感染症の影響はフィリピン内だけではありません。フィリピン労働雇用省の発表によると、海外に出たOFWの人々の10万人が失業しました。(4月24日時点)(*1)
そして、23万人以上の在外フィリピン人労働者が資金援助を求めていました。そこで海外労働者福祉局(OWWA)は早急にまずは2万人を超えるフィリピン人海外就労者に資金援助を行いました。(*2)
しかし現在、OFWの人々へ「国の為に税金を払って欲しい」という発表が出され、OFWの人々から反対の声が上がっており問題になっています。
(*1)https://www.jetro.go.jp/biznews/2020/05/3f3d77431fe6bb0e.html
(*2)https://businessmirror.com.ph/2020/05/01/owwa-extends-aid-to-20000-displaced-stranded-ofws-cacdac/
今、フィリピンに帰ってくるOFWの人々
4月28日に58人のOFWの人々がセブ市に帰ってきました。
彼らはマニラから船でセブ島に到着しましたが、到着してすぐに、新型コロナウィルス感染症の検査が行われました。新型コロナウィルス感染症の拡大を防ぐため、最前線で働くフィリピン保健省の人々やOFWの経済危機に直面している人々へ資金援助を行う行政の活動に、セブ市の人々から感謝の声が多く上がっています。
しかし今後、より多くのOFWが一度に帰ってくると考えたフィリピン政府は、海外から帰ってくる人を空港で受け入れる準備を整えるため、5月3日から5月9日までマニラ空港のフライトは全便運休すると発表しました。これは施行される前日の5月2日深夜に突然の発表され、多くの人々が混乱しました。
しかし翌日の夕方に、「入国は禁止されるが出国は可能である。」と変更された内容が発表されました。
急な政策の発表や変更に多くの人々が振り回されていますが、政府の早急な判断で国が守られているのは事実です。
全世界で新型コロナウィルス感染症の影響はますます大きくなっていると思います。
それはフィリピンも例外ではありません。その中で現状と向き合い、自分たちに何ができるかを考え、躊躇なく、次から次へと国民を守るための政策をフィリピン政府は発表しています。
DAREDEMO KIDSの海外就労者
DAREDEMO KIDSの親の中にも海外に出稼ぎに出ている親もいます。
自分たちの家庭の生活を少しでも助けるため、愛する家族と離れて海外で働いています。幸いにも彼らは今も働けていますが、出稼ぎ先でもロックダウンが実施されており、外出を許されていないためフィリピンに送金を行えない現状です。子どもたちは自分たちの親が海外で働いていることをとても心配しています。
子どもたちは大好きな親と会えずに不安な日々を過ごしています。しかし、自分たちにできることは、学校が休校になっている今でも勉強を頑張ることだと考え、親の健康を祈りながら、勉学に励んでいます。
そんな彼らに私たちができる全力のサポートを行っています。