2021年12月16日、セブを中心としたビサヤ地区を襲ったスーパー台風22号(フィリピン名:オデット)は、山岳地区の農家に甚大な被害を及ぼしました。DAREDEMO HEROでは農家の再建のために新プロジェクトをスタートします!

フィリピン・セブを襲った台風22号とは、、、

台風22号は最大瞬間風速が時速195キロに達するほどの強烈なもので、セブを含む広範囲に甚大な被害をもたらしました。被害状況はいまだに明らかになっていませんが、最終報告では死者数が400人に達しています。

強風により、多くの電柱がなぎ倒され、発災から20日以上が経ってもなお、多くの地区で停電と断水が続いており、復旧の見通しも立っていません。

▶詳細は「こちら」をご覧ください。

フィリピンの農家が受けた被害

市街地の被災状況が注目されていますが、山岳地区の被災状況も非常に深刻です。
特に、ロックダウンにより収入が激減し、そこからやっと立ち直り始めたていた零細農家にとって、今回の台風はまさにとどめの一撃となってしまいました。

今回の強風により、大切に育ててきた野菜のほとんどが、収穫できない状況になってしまいました。野菜は、また一から植えなおし、収穫ができるようになるまでに最低でも3か月はかかります。その間、現金収入が途絶えてしまいます。

 
強風でなぎ倒された野菜

セブ島の農家が生きるための緊急支援

DAREDEMO HEROがこれまで支援してきた農村地区でも、多くの家で全壊・半壊の被害が出ました。野菜を売った日銭で生きる農家には、家を修理するための貯蓄はなく、むしろその日食べるものすら買えない状況でした。
DAREDEMO HEROでは、緊急支援として各世帯に緊急一時金を配布し、まずは命を守る支援を行いました。さらに、お米や缶詰、毛布や家の材料を寄付しました。

 
壁が完全になくなってしまった家

農業再建のための新プロジェクト

今後彼らが自立した生活を目指すためには、農業を再開させなければなりません。しかし、彼らには種を買うお金も、肥料を買うお金もありません。わずかに手元にあるお金は、日々生きるための食べ物に使うしかない状況です。
このままでは、ロックダウン直後と同じように、農家が高利貸しからお金を借りるしか再建の手段がありません。

そこで、DAREDEMO HEROでは被災した零細農家の自立のためのプロジェクトを立ち上げました。

プロジェクトメンバーの選出

・今回の台風で被災した世帯
・農業で生計を立てている世帯
・世帯収入が8,000ペソ(約18,000円)以下の世帯
この3つの条件をクリアした、メンバーの各家庭を訪問し、被害状況と世帯情報を聞取り、本当に支援が必要なメンバーを確定しました。
今後、確定したメンバーに対して、プロジェクトの詳細説明と契約書の締結を行います。

 
家庭訪問では片道30分ほどの山道を進む必要がありました

種子・肥料の無料配布

今、農家が最も必要としているのは肥料です。台風直後に作物が枯れてしまい、そのうえ乾燥した気候が続いたため、土がやせ細り、このまま種をまいても野菜がうまく育ちません。

まずは、枯れてしまった作物を撤去し、土づくりを始める必要があります。これに必要な肥料をご支援者様からお預かりした義援金で支給します。
種まきができる状況になり次第、それぞれの農家が必要な野菜の種をこちらも支給します。

中間業者の選定

プロジェクトメンバーである零細農家では、これまでも収穫した野菜を中間業者に販売し、中間業者が市内まで運び、市場で販売していました。業者によっては手数料が高く、このシステムが農家の貧困の一因になっています。このプロジェクトでは、メンバーの野菜の出荷は信頼できる中間業者に一括委託を行います。

収穫量の管理とリターン

中間業者を限定することで、メンバーの収穫量をモニタリングすることができます。追加の支援が必要なメンバー、すでに自立が可能なメンバーを管理し、本当に必要な農家に支援が届くシステムを作ります。

ただ与えるだけの支援は、受益者の自立を妨げます。

今回支援するメンバーに対しては、支援した種からの総収穫量の10%をDAREDEMO HEROに譲渡する義務があります。
このプロジェクトと同時に、継続的に支援するゴミ山地区でコンポストシステムを導入し、譲渡された新鮮な野菜と、ゴミ山の残飯からできた有機肥料とを交換できるシステム構築を目指します。

農業再建までの道のり

このプロジェクトは、DAREDEMO HEROにとって新たな挑戦です。ワンサイクルでメンバーの自立が可能になるか、中期的な支援が必要になるか、現時点では正確な答えは出せません。
しかし、今、動き出さなければ、農家の人々は飢えに苦しみ、子どもたちは教育を受けることができず、貧困のサイクルを断ち切ることができずに次世代に引き継がれてしまいます。

このようなプロジェクトを立ち上げることができたのも、義援金にご協力いただきましたご支援者様のお陰様です。

このプロジェクト以外にも、貧困地区の自立を図るためのプロジェクトを準備中です。引き続き皆様のご支援をよろしくお願いいたします。