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ライフスキル向上事業2024

ライフスキル向上事業2024
公開日:

DAREDEMO HEROは、最貧困層の生活向上のために、貧困層約300世帯に対してライフスキルを向上するための事業を継続しています。

▶これまでの活動は「こちら」をご覧ください。

なぜライフスキルが重要なのか?

貧困問題の根本解決を目指すDAREDEMO HEROがなぜ、ライフスキルの向上に力を入れるのかには明確な理由があります。それは、貧困層が貧困であり続ける大きな原因のひとつがライフスキルの不足だからです。

いくら頑張って働いても、収入と支出の計算方法が分からなければ、いつまでたっても生活は苦しいままです。生きるために必要な社会保障や制度を知らなければ、助かるはずの命も助かりません。だからこそ、貧困層の生活向上のためには、フィナンシャルリテラシーやライフスキルなどの基礎知識が必要なのです。

これまでの活動

1年目:フィナンシャルリテラシー講座、ビジネスプランコンテスト
2年目:ビジネスとのモニタリング、社会保障制度の理解

事業開始時、ほとんどの世帯が自分の収入も支出も理解していませんでした。その日稼いだお金で、その日必要な食べ物を買う、という生活を続けてきたため、家族が病気になってしまったり、天災等などの被害にあった際、すぐに収支のバランスが崩れ、生活が成り立たなくなってしまいます。そのため、まずは各世帯の収入と支出の把握から始めました。改めて何にお金を使っているのかを見てみると、無駄な出費や節約の可能性も見えてきました。

さらに貧困層の多くが正規雇用が難しいため、道でお菓子や日用品を売る小規模なビジネスを営んでいます。しかし仕入れにかかった金額や、自身の人件費の計算が出来ておらず、最終的に利益が残らない場合も多くありました。そのためビジネスプランの作り方を講義に、1年目の終わりにはビジネスプランコンテストを開催しました。

2年目には、ビジネスプランの優秀者が賞金で開業したビジネスのモニタリング、さらに社会保障についてのセミナーを開催しました。これによって、これまで「健康保険=高い」という固定概念にとらわれ、加入を検討すらしていなかった貧困層が、加入のための準備を始めることができました。

3年目の挑戦~情操教育と就職支援~

3年目となる今年度も引き続き、公益社団法人大阪コミュニティー財団ストリートチルドレン等救済基金の助成を受け、事業を継続できることとなりました。今年度は、より具体的なスキル向上ということで、これまでの受益者を対象に履歴書の書き方、面接指導を行っていきます。同時に、子どもたちへの情操教育も行っていきます。

受益者のほとんどが中高等教育を受けていないため、就職に必要なスキルを持ち合わせていません。履歴書の書き方も、面接の受け答えもできないため、いくら職に就こうと思ってもなかなか採用までこぎつけることができません。逆に言えば、多くの職を求めている貧困層が、就職に関する基礎的なテクニックを知らないため、それらを知ることによって、可能性は大きく広がります。

また、子どもたちに対しては健全な感情表現や将来への希望を持つための情操教育を行っていきます。最貧困地区の子どもたちは、日々過酷な現実と向き合っており、怒りや不満、孤独や悲しみをうまく表現できない子どもたちもいます。そんな子どもたちは暴力や薬物、若年の性行為で感情を発散しようとしてしまいます。

アートや音楽、ダンスや歌などで、感情を表現する方法を伝えることによって、安定した精神状態を保ち、将来をしっかりと見据えることができます。情操教育の必要性は、ラーニングセンターの子どもたちの変化から痛感しています。支援開始当初は、椅子に座っていられない、すぐに友達に暴力を振るうなど問題行動があった子どもたちも、2年間DAREDEMO HEROが関わることで、とても落ち着き、悲しい時には悲しいと泣ける子どもたちに変化しました。

貧困問題の根本解決のために

DAREDEMO HEROのゴールは貧困問題の根本解決です。問題解決の主役は、私たちのようなNPOやNGOではなく貧困層自身なのです。主役である彼らに、様々なスキルや経験を提供することで、彼ら自身の力でより良い生活を手に入れて欲しいと願っています。

DAREDEMO HE ROの活動をご支援ください!

月1000円でラーニングセンターに通う子ども一人の1か月分の軽食を提供や、30人の子どもたちに炊出しができます。