子どもたちが暮らしているセブ市では一番恐れていた事態が発生しています。今回はその詳細をお伝えします。
医療崩壊
世界各国で新型コロナウィルス感染症の拡大を防止する為に様々な対策を実施しています。これは感染者を増やさないようにするためであり、自国の「医療崩壊」を阻止するためでもあります。
セブ市では3か月以上もの間、ロックダウンが実施されていますが、未だに感染者が増加し続けています。そのため、フィリピン政府は政府役員をセブ市に派遣し、これから様々な対策が発表されると予想されています。
セブ市の現状はこちらをご覧ください。
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そのセブ市ですが、一番恐れていた「医療崩壊」が起こってしまっています。
病院の現状
セブ市でコロナ治療を担っている主力病院があります。メディアはその病院で提供できる患者用ベッドはほぼ一杯と報道しています。その病院で収容できる患者数はICU(集中治療室)を含め193人です。そして、24日の段階で183人もの患者が新型コロナウィルス関連で既に入院しているとのことです。
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また、セブ医学協会の広報担当官はセブ市で、新型コロナウィルス感染症関連の患者を対応している全ての病院は、すでにベッドに空きがないと発表しています。また、病院で受け入れているのは、新型コロナウィルス感染症に感染しているかの結果待ちか、新型コロナウィルス感染症に感染している重症患者だけを受け入れているとも発表しました。
感染者が日々増加する病院で働く看護師などの医療従事者は、自分や家族が感染することを恐れ、職場を離れることを検討する人も出ています。(参照元はこちら)
この状況を打開するために
現在行われている新体制で、解決を目指している課題の一つがこの「医療崩壊」です。
首都であるマニラから派遣された人々は「病棟の数を増やす」「医療従事者の数を増やす」と発表しており、人々の行動範囲を抑え、感染を防ごうとしています。
この状況が続けば、症状が出ても受け入れてくれる病院が見つかりません。また、院内での感染を恐れて、重症化するまで病院には行こうとしない人々もいます。
さらに定期的な通院を必要とする患者や、緊急を要する病気にかかった場合なども、病院に行くことができず、ここ数か月で多くの人々が命を落としています。
2次的被害も含め、これ以上被害を拡大させないためにも、徹底した感染予防と、病院体制の立て直しが早急に求められています。