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貧困層の口腔衛生事業 2024

貧困層の口腔衛生事業 2024
公開日: 更新日:

DAREDEMO HEROでは、支援地区や奨学生に対して定期的な歯磨き指導や歯科検診を行っています。今回はDAREDEMO HEROで行っている、口腔衛生事業について紹介します。

▶これまでの活動は「こちら」をご覧ください。

口腔衛生事業の背景

DAREDEMO HEROでは、現在58名の奨学生への教育支援に加え、3か所のラーニングセンターの運営、約400世帯の自立支援活動を行っています。それらの活動を通して、その地区にも共通するのが、子どもたちの虫歯問題です。

奨学生に関しては、これまでも長年歯磨き指導や歯科治療を行ってきているため、大きな改善が見られますが、ラーニングセンターの子どもたちや、貧困地区の子どもたちの虫歯事情は悲惨なものです。治療を必要としている子どもたちも多く、可能な範囲で治療を進めていくとともに、何よりも予防に力を入れる必要があると感じ、DAREDEMO HEROでは予防歯科に力を入れて、口腔衛生事業を進めています。

歯磨き教室

DAREDEMO HEROでは、定期的に各支援地区で歯磨き教室を開催しています。指導は現地の歯科医師や、日本の歯科医師の協力を得て、最新の正しい知識を提供しています。歯磨きは、ただ磨けばいいというものではありません。正しいタイミング、正しい磨き方を子どもたちだけではなく、保護者にも伝えていくことで、子どもたちの口腔衛生向上を目指しています。

歯ブラシの配布と歯磨きカレンダー

いくら歯磨きの重要性を伝えたとしても、最貧困層には歯ブラシを買う余裕がありません。中には一本の歯ブラシを家族全員で共有している家庭もあるほどです。そこで、DAREDEMO HEROでは子どもたちに定期的に歯ブラシと歯磨き粉の配布を行っています。

また、歯磨きが習慣化していない子どもたちが、楽しく歯磨きを続けられるように、歯磨きカレンダーを配布し、歯磨きをしたらシールを貼る。1か月毎日磨けたらお米をプレゼントする。というシステムを導入し、子どもたちの歯磨きの習慣化を促進しています。

歯科検診

フィリピンでは、日本のように学校での歯科検診はありません。そのため、初期の段階で虫歯は発見されることはなく、たいていは強い痛みを伴う重度の虫歯になって、初めて虫歯であることに気づきます。そして、いくら痛みが強くても、貧困層は歯医者に行くお金がないため、そのまま放置されてしまいます。

DAREDEMO HEROでは、奨学生とラーニングセンターの子どもたちの歯科検診を定期的に行うことによって、虫歯の初期段階(治療可能な段階)で虫歯を発見し、必要な処置を行っています。

歯科治療

歯科検診の結果、治療が必要な子どもたちに対しては、歯科治療を提供しています。虫歯があると痛みによって勉強に集中できないだけでなく、ご飯も美味しく食べることが出来なくなります。実際に治療を行った子どもたちから、「痛みがなくなって、今まで以上に勉強に集中できる」「何でもおいしく食べれるようになった」という感想を聞いています。

治療に関しては、提携医師や無料歯科治療サービスを活用し、定額で必要な治療をより多くの子どもたちに提供できるように工夫をしています。

さらに日本人歯科医師による大規模なデンタルミッションにも参加し、子どもたちや保護者の歯の治療を進めています。特定非営利活動法人 神奈川海外ボランティア歯科医療団によるデンタルミッションでは、無料で差し歯を作ってくれ、保護者が自信を取り戻すきっかけを作ってくれています。

虫歯や歯がないことは、それだけで貧困層とみなされ、就ける職業にも制限がかかってしまいます。健康な歯を持つことは、子どもたちの将来の可能性を広げてくれます。

地域で支える口腔衛生向上事業

口腔衛生事業は、様々な関係機関、歯科医師の協力のもと実施することが出来ています。歯ブラシの提供、無料検診、無料歯科治療など、ご協力いただいております皆様に、心より感謝いたします。

当事業では、現地で歯科医師を目指す学生のボランティアにも関わってもらうことで、将来的にNGOなどの介入がなくても、貧困層が歯磨きの重要性を理解し、必要な治療が受けられる社会になってもらえることを目指しています。

保健省の移動歯科検診車
現地歯科大学生による歯磨き指導

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