英語を学ぶためにセブ島を訪れたはずが、気づけば心の学びに出会っていた——。
そんな声が、毎月のように聞こえてきます。
私たちDAREDEMO HEROは、語学学校「QQEnglish」と連携し、月に1度、貧困地域を訪れるボランティア体験ツアーを開催しています。言葉を超えて、人と人が関わる。そこにあるのは、英語の教科書では学べない「生きた学び」です。
知らなかった、もう一つのセブ
セブと聞くと、青い海、美しいリゾート、そして英語留学。そんな明るいイメージを持つ人がほとんどです。しかし、実際に一歩裏道へ入ると、違う風景が広がっています。私たちが訪れるBarrio Luz(バリオルズ)地区は、セブ市中心部にあるにもかかわらず、インフラも整っておらず、多くの家庭が電気や水、衛生環境に課題を抱えながら生活しています。
もう一つの活動地であるゴミ山では、子どもたちが裸、裸足で歩いている姿も珍しくありません。語学学校やリゾートホテルだけでは垣間見ることのできない、もう一つのセブがあります。


子どもたちとの出会い
活動当日は、校舎から近い小学校やゴミ山に、100人ほどの子どもたちが集まります。初めは簡単なゲームやダンスで一緒に楽しみながら、自然と打ち解けていきます。初めて参加した留学生がよく驚くのが、子どもたちの英語力です。自己紹介や質問などを、つたないながらも一生懸命英語で話しかけてくれます。
「正直、自分より英語が上手かも…」と苦笑いする参加者も。でもそのやりとりが、言葉の壁を超えた温かい交流へとつながっていきます。
「与える」のではなく、「一緒に楽しむ」こと。ボランティア活動といっても、子どもたちの笑顔に、逆にこちらが元気をもらう場面が本当に多いです。


炊き出し体験と支援のカタチ
アクティビティの後は、QQENGLISHが用意した食事を子どもたちに配る炊き出しを行います。ひとつのお皿を両手でしっかり受け取り、座って、黙々とご飯を食べる子どもたち。その真剣な姿に、胸を打たれる方も多くいます。
私たち日本人にとっては、普通のご飯に見えますが、甘いスパゲッティー、フライドチキン、たくさんのお米は、子どもたちにとってはお祝いや特別な日にしか食べられなおいご馳走です。
「ほんの一食かもしれない。でも、こんなにも大事に食べてくれるんだ」
そんな感想が自然と口からこぼれます。


日本では不用品、セブでは宝物
セブの活動現場では、子どもたちへの食事支援や学習支援に加えて、日本から持ち込まれた古着や文房具の配布も行っています。日本では「もう使わないから」と手放されることが多い古着や文具。でも、ここセブでは、そのひとつひとつが、子どもたちにとっては本当に嬉しいプレゼントです。
「日本から何か持っていけたらと思って」
そんな言葉と一緒に、留学生がスーツケースのすき間に詰めて持ってきてくれる服や鉛筆、消しゴム、ノート。
新品でなくても大丈夫。誰かが大切に使っていた物であれば、その分だけあたたかみが伝わります。現地で活動を共にする中で、実際に自分の手でそれを子どもたちに渡す体験は、支援を「遠いもの」から「自分ごと」へと変えてくれます。


留学という経験のもう一つの価値
英語を学ぶことは、文法や語彙を覚えることだけではありません。むしろそれ以上に、「人と関わる力」を育てることだと、私たちは考えています。
この活動に参加することで、自分の言葉が誰かを笑顔にしたり、子どもたちの未来に少しだけ関われたりする。それが、自信にもなり、今後の人生の選択にも大きな影響を与えるはずです。
特別なスキルや準備は必要ありません。子どもたちと向き合う気持ちと、ほんの少しの勇気があれば大丈夫です。


活動概要(2025年現在)
- ITパーク校:毎月第3金曜日/近隣の公立学校にてアクティビティ+炊き出し
- ビーチフロント校:毎月最終木曜日/ゴミ山エリアで道路補修+子どもたちとの交流+炊き出し
- 参加対象:QQEnglishの生徒(事前申込制)
最後に
子どもたちの笑顔に出会うたび、私たちは原点を思い出します。
「教育は、人を変える。そして未来を変える」
この活動を通じて、少しでも多くの方がセブの子どもたちと出会い、心を動かす経験をしてくださることを願っています。私たちDAREDEMO HEROは、これからもQQEnglishと共に、現地の子どもたちの支援を続けていきます。参加を希望される方、ご支援いただける方は、いつでもご連絡ください。

