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高校生の挑戦~墓地に住む人々から学んだこと~

高校生の挑戦~墓地に住む人々から学んだこと~
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夏休みを利用して語学留学と、ボランティアツアーを体験した高校2年生YUZUが感想をまとめました。
第2弾はオリジナルプランについてです。

墓地で生活する人々

DAREDEMO HEROのスタディーツアーにはオリジナルプランというものがありました。これは、実際に現地の状況を学んだうえで、自分たちにできることは何かを考え、行動に移すものです。

ツアー1週間目に、私たちは様々なところへ行き、様々な人と出会いました。ゴミ山に暮らす人々、cemetery (墓地)に暮らす人々、貧困地区で暮らす人々、街の人々・・・その中で私たちが焦点を当てたのは、cemetery に暮らす人々でした。

日本からすれば墓地に住むというのはどういう状況か理解できません。実際見てみると、日本のお墓とは違い、ある程度お金を持っている方の墓地は監獄のようになっていて、生活しようと思えば出来なくもないくらいのスペースがあります。持ち主から掃除や管理を任される代わりに住むことを承認されている方もいれば、持ち主が別の島に行き管理していないなどの状態から、勝手に住み着いてしまっている方もいるという状況です。

生まれてすぐに亡くなってしまった赤ちゃん達の墓地だと紹介していただいた場所は、ほかの場所に比べても落ちているゴミが多く、なんとも言えない気持ちになったのをおぼえています。

住人の中にはお供えされた溶けたロウソクを集めて、再びロウソクを作る仕事をする人がいます

自分たちにできること

最初に訪れた時、私たちができたのはお菓子をあげることだけでした。受け取る時、英語や、ビサヤ語、日本語でありがとうを言ってくれて微笑ましかったのはつかの間。食べてその場に捨てられたお菓子の袋を見て、日本とは違うこの場所での「普通」を知りました。

1週間目終わりに、オリジナルプランの第1ステップとして、ミニオリジナルプランを組んでもらいました。ツアー中、私はほかのメンバーとは別スケジュールで、貧困地区のごみ拾いを2日間やらせていただきました。その時、その場にいる子供たちに1番いっぱい集めた人が勝ち!という競争形式にし、楽しくごみを集めてもらう挑戦をしました。

貧困地区でのゴミ拾いの様子

その時のことをメンバーにシェアし、話し合った結果、ミニオリジナルプランはCemetery でのごみ拾いコンテストに決定しました。
いざ始めると、みんなすごい勢いでゴミを集めていって、私たちの方がビックリするくらいでした。

ミニオリジナルプランの様子

体験から学びより良いものを作り上げる

2週間目に入り、さっそく最終日のオリジナルプランに向けて、参加者同士での話し合いを始めました。前回のミニオリジナルプランでは、自分たちの目指す最終的な目標はあっても、一度の活動ではそこまで到達できないということに気づき、まずははじめの一歩を意識した活動を行いました。

セカンドステップとして、前回のミニオリジナルプランで出たにゴミ箱の設置について検討しました。しかし、ただゴミ箱を設置しただけでは、回収の問題もありますし、子どもたちの意識を変えることもできません。そこで、フィリピン人はバスケットが大好きなので、バスケットゴールのようなゴミ箱を設置すれば楽しんでゴミを捨てることが出来るのではないかと思いました。

せっかくなら、一緒に作った方がゴミ箱を大切にしてくれるのではないかと考えました。場所は、前回の復習も兼ねてcemetery で。オリジナルプランは、Cemetery での燃える燃えないごみクイズとゴミ箱作りに決定しました。

燃える燃えないごみクイズでは、1週間前にやった事を覚えていてくれたのか、ほとんどの子が正解していて嬉しかったです。日本では、リサイクルが盛んだということも伝えました。ゴミ箱作りでは、ハンガーとダンボールを使って手作りしました。

試作品を10個以上作り、試行錯誤を重ねたため、なかなかの出来栄えでした。自分たちで絵を書いてもらったり、飾り付けをしてもらいました。完成したゴミ箱を持って近くに落ちているプラスチックを拾っている子供たちの姿を見た時は、本当にやってよかった!自分たちの想いが少し伝わったんじゃないかな、と感じました。

 

きっかけを作ることの大切さ

私たちのような短期のボランティアが、フィリピンの大きな問題を解決することはできません。しかし、現地の人が何かを感がるきっかけを作ることはできるのではないかと思いました。

1週間でも、1日でもいい。ほんの少しでも、自分の作ったゴミ箱を大切にしてゴミはゴミ箱へ捨てるということをしてくれたらいいと思います。

DAREDEMO HE ROの活動をご支援ください!

月1000円でラーニングセンターに通う子ども一人の1か月分の軽食を提供や、30人の子どもたちに炊出しができます。