スーパーやパン屋さんに行くと必ずといっていいほど見かけるUBE(ウベ)味の食べ物。日本にあまりなじみのないウベとは一体どんなものなのでしょうか。
庶民に人気のウベ味
パン屋さんの多いフィリピンですが、どのお店にも必ずといっていいほど紫色のパンが売られています。お店によって種類は様々ですが、これらは全てウベ味。このウベとは一体何!?ということで今回調べてみました。
ヤム芋の一種のウベ
結論から言うと、これはお芋です!アフリカからアジア、オセアニアの亜熱帯地域で広く栽培されています。日本ではダイジョと呼ばれ、主に沖縄や鹿児島などの暖かい地域が産地です。
芋をそのまますりおろすと、長芋のように強い粘り気が出るのが特徴です。また、同じ紫色をしていることからさつまいもの一種の紫芋のように思えますが、こちらはあまり甘みはありません。
気になるウベの栄養価
簡単にまとめると以下のようになります。
- 一般的な長芋と比べると食物繊維はおよそ2倍
- 消化酵素を多く含んでいるので米などのでんぷんを含む食材の消化を助ける
- 紫色はポリフェノールの1種アントシアニンであり、強い抗酸化作用を持ち老化予防に良い
このようにウベは栄養価も高い食材なのです!これも人気の理由のようです。
様々なところで見かけるウベ味
先ほども触れたように、パン屋さんに行くと大体ウベ味のパンが何種類か置いてあります。しかし、ウベ味があるのはパンだけではありません。
代表的なのはウベ味のアイスクリームです!これは、フィリピンの有名スイーツ、ハロハロにも欠かせません!
小学校の前にはこの時期アイスクリーム屋さんが来ており、その中でもウベ味は子供達にも人気です。一つ3ペソ(約6円)で売られています。
その他、お菓子にもよく使われているウベ。スーパーで売られているものだけでもこんなにたくさん!
最近フィリピンで注目を集めているのがウベのジュースです!今までに紹介してきた食べ物と同様、鮮やかな紫色をしており、本来のウベとは異なり甘く味がついています。飲んでみると、さつまいものような甘い芋の味がします。ウベはチーズと組み合わされることも多く、パン屋やタピオカドリンク屋でウベチーズ味をよく目にします。
フィリピンの食材というと、バナナやマンゴー、パパイヤなどのトロピカルフルーツが思い浮かびますが、それらに負けないくらい、もしくはそれ以上にこのウベは親しまれています。ただ、ウベそのものというよりもウベ味の甘いものの方が流通している印象です。これも、甘いものが大好きなフィリピンだからかもしれません。