フィリピン紙幣から歴史を学ぶ第2弾!今回は100ペソ・200ペソを紹介したいと思います。日本が関わっている歴史も含まれるので、必見です!
100ペソ
1946年5月28日から7月4日までコモンウェルス(フィリピン自治領政府)第3代大統領を務め、フィリピン3度目の独立宣言をしてフィリピン共和国になった後そのまま引き続き1948年まで戦後初の大統領としてフィリピン第5代大統領を務めたマニュエル・ロハス氏です。彼は戦時中、日本軍と戦うために志願してフィリピン軍の指揮にあたります。日本軍に捕らえられ処刑されそうになりますが、日本陸軍中佐神保信彦氏によって命令が撤回され処刑を免れます。神保氏は、捕らわれの身でありながらも強い意思を顔に表しているロハス氏をみて、今後のフィリピンのために生かしておくべき人材であると感じたそうです。その後ロハス氏は、フィリピン人捕虜の指揮官になります。この話には続きがあり、戦後ロハス氏は中国側によって捕らえられていた神保氏を助けます。さらにその後神保氏の遺族は、ロハス大統領を救ったことをたたえられ、1996年にフィリピン政府に表彰されます。ロハス氏を含め、このような行動からも、恩義を大切にするフィリピンの国民性を見ることができます。
そんな日本ととても関わりの深い人物が描かれている100ペソの裏には、フィリピンの富士山と呼ばれ別名ルソン富士とも言われるマヨン火山が描かれています。中央にはジンベエザメが描かれています。フィリピンではジンベエザメと泳ぐアクティビティも人気の観光です。ジンベエザメと泳ぐなら、セブ市から車で3時間ほどのオスロブ島がおすすめです!
200ペソ
紙幣の中でもなかなか入手できないのがこの200ペソ!!そこに描かれているのは、1961年から1965年まで就任したフィリピン第9代大統領のディオスダド・マカパガル氏です。彼は農村のスラム街出身でありながらも優秀であったため、有力者の援助を受けて教育を受け続けることができました。そのような経歴をもつことから、庶民の擁護者とも言われています。
そんな200ペソの裏には、フィリピン観光地として人気のあるボホール島にあり、乾季に木々がチョコレート色になることから名づけられたチョコレートヒル。ボホール島で見ることのできる世界最小のメガネザルで絶滅危惧種、ターシャが描かれています。セブ島からフェリーで約1・5時間でボホール島へ行くことができます。神秘的な景色、美しい海そしてかわいいターシャを求めて、ボホール島に行くのもいいですね。
いかがだったでしょうか?100ペソからこんなに歴史が、しかも日本が深く関わっているものが学べるなんて思っていませんでした。もし手にする機会があったらぜひその歴史に思いを馳せてみてください。次回はとうとうラスト、500ペソ・1000ペソ編です。お楽しみに!