現在、フィリピンでは硬貨のデザイン変更が進んでいます。全ての硬貨のデザインが2018年中に変更される予定ですが、他の硬貨に先駆けて、5ペソ硬貨のデザインが変更されました!

従来の硬貨

従来の硬貨は、淡い金色で、1ペソ硬貨よりも少し大きいのが特徴でした。1991年から約16年もの間、このデザインの硬貨が流通していました。表に描かれているのは、フィリピン初代大統領エミリオ・アギナルドです。彼はフィリピン独立革命のリーダーとして、現在も尊敬を集めている人物です。ちなみに、1987~1991年の間は5ペソ紙幣に描かれていました。

新たな硬貨

新硬貨は、銀色で、1ペソ硬貨とほぼ同じサイズになりました。表に描かれているのは、アンドレス・ボニファシオです。彼もまた、フィリピン独立革命のHEROです。主な功績は、1891年にスペインからのフィリピン独立を目指し、秘密結社「カティプーナン」を創設したことです。

ボニファシオとアギナルドは、同じフィリピン独立革命のリーダーとして有名ですが、独立運動の途中で、方針の違いによりたもとを分かつこととなります。最終的にボニファシオは、離反を恐れたアギナルドの指示により逮捕・処刑されたがゆえに、フィリピンの悲劇のHEROとして有名です。

平等な社会を目指して

では、どのような違いがあったのでしょうか。まず貧困層出身のボニファシオは、社会的平等を達成するために、革命を目指していました。一方で、プリンシパリーア層と呼ばれるフィリピン人支配階級出身のアギナルドは、自らの経済基盤を脅かすボニファシオの政策に反対しました。最終的に、革命はアギナルドをリーダーに起こったため、ボニファシオの願いが叶うことはありませんでした。

 
左:アンドレス・ボニファシオ 右:エミリオ・アギナルド

ボニファシオは、あと一歩のところで貧困層から生まれたリーダーになれたかもしれません。このようにフィリピン史を紐解いていくと、100年以上前にも平等を目指したリーダーがいたことが分かります。DAREDEMO HEROでは、このようなリーダーを生み出すことを目的としています。子どもたちが頑張り、ボニファシオが叶えられなかった夢を、叶えられる日まで活動を続けていきます!

ちなみに・・・

5ペソや10ペソはジプニーなどに乗る際によく使うのですが、フィリピンで1ペソ以下のコインはあまり見ることがありません。1センダボ(100センダボ=1ペソ)のコインなども発行はされていますが、見かけることはほとんどありません。サリサリと呼ばれるフィリピン版コンビニなどでは、お釣りの小銭がないなどの理由で、バッサリとお釣りを切り捨てられてしまうことがあります。今回のデザイン変更で、偽造防止はもちろん、1ペソ以下のコインの流通量が増えることを祈るばかりです。